出版社内容情報
20世紀前半、ウェイリーの英訳によってこの物語は世界文学になった。それを忠実に日本語訳すると、一気読みできる源氏物語の出来上がり。第3巻は物語の佳境、「行幸」から「椎本」。
内容説明
世界文学=ウェイリー版源氏第3巻は「行幸」から「椎本」、物語の佳境で、繰り返される愛のもつれ、紫上と源氏の退場、そして次の世代の主人公たちが宇治へと向かう。
目次
藤袴
浮舟
著者等紹介
ウェイリー,アーサー[ウェイリー,アーサー][Waley,Arthur]
1889‐1966。イギリスの東洋学者。ケンブリッジ大学古典学科を卒業後、大英博物館に勤めつつ独学で日本語・中国語をマスターし、『百七十の中国の詩』を手はじめに、漢詩や日本古典文学の翻訳を手がける。原詩のリズムを写した漢詩英訳は英詩の新しい詩法を編み出すことにつながり、『源氏物語』の訳はスコット=モンクリーフのプルーストの訳とともに20世紀のイギリス散文に大きな影響を与えたといわれる
佐復秀樹[サマタヒデキ]
1952年、渋川市生まれ。翻訳家。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。専攻、イギリス演劇(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どりーむとら 本を読むことでよりよく生きたい
18
光源氏が、夕霧をはじめ家族の人に対する教訓を話している所が心に残りました。梅枝の章の所で、雲井の雁とのことに悩む夕霧に「なすべきことは、手に入れることを手に入れるだけで、それを有効に使うことができることをできるだけ有効に使うべきである」「私たちは。まさに永続的な関係を結ぶことが難しい人に引き付けられる」「結婚がうまくいかないときでも、もうすこし我慢して、相手の親族のことやその女性の良い所を見つめていけば…」などは現代人に対する教訓だと感じた。そのような教訓を述べているが、若菜の章では失敗する。これが人間か2024/09/29
shou
3
玉鬘の結婚から宇治十帖の初めまで。解説にもあるようにかなり省略があるようで、女三宮登場による紫と源氏の関係の変化にフォーカスされている。真木柱の名が(ほぼ登場しないというかカットされているという理由で)母親に流用されていたのはしっくりこなかったけれど、宇治の大君が総角、中の君が小芹と名付けられているのは解りやすくて成程なあと思った。大君をもうちょっと可憐な名にしてくれたらなおよかったけども。2013/12/16
marinefrancaise
0
そのウェイリーさんは、古文は読めても、現代日本語はぜんぜんだめだったそうです。英語が読めても、話すのが苦手なので共感します。
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