平凡社ライブラリー<br> 青年マルクス論

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平凡社ライブラリー
青年マルクス論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 408p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582766547
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0330

内容説明

青年マルクスの思想的形成のゲシュタルトを輪郭づけ、その稜線を辿り直すことによって、初期マルクスの思想像を対自化する―物象化論に立つマルクス主義思想家であり、この国では稀な哲学する哲学者であった著者が、マルクス二十代半ばまでの生と思想の変容を追い、『経済学・哲学手稿』の思考とその限界を、テキストの厳密な読みを通して見さだめる。

目次

1 幼少年期―家庭的環境と高等中学
2 学生時代―ヘーゲル哲学との格闘
3 ライン新聞―政論家としての出発
4 新婚の日々―国法論批判と新機軸
5 独仏年誌―プロレタリアとの邂逅
6 初期経済学―『経哲手稿』の意想
7 社会主義攷―人間解放の段階行程
8 哲学的覚識―疎外論とその問題点

著者等紹介

廣松渉[ヒロマツワタル]
1933年、福岡県生まれ。東京大学大学院哲学科博士課程修了。元東京大学教授。専攻は哲学。1994年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

1
マルクスについてちょっとずつ勉強していく。2012/01/23

Daimon

0
物象化論を顕揚した廣松がここまで青年期のマルクスにしぼり、滔々と論じたこと、その内奥にこそ核心があるような気がしている。2017/02/21

Mt. G

0
非常に共感したのが、『経済学・哲学草稿』における「私的所有と疎外」をめぐるアポリアを論じた箇所。つまり、疎外された労働との関係において、「私的所有」は原因でもあり、結果でもある、というトートロジーをなしているのだ。「いまや前提条件に押し上げられた「私有財産[私的所有]」なるものが、いったいどのようにして成立し存立するのかということ、この大問題そのものは依然として残る」。『ドイツ・イデオロギー』における「分業と私的所有」を参照しつつ、さらに探求したい。2015/11/04

世人

0
「マルクス主義」を確立する前のマルクス、エンゲルスと出会う前の青年マルクスを描いた本。「マルクス主義の原型」を青年マルクスに見ようとすると肩透かしを食らうが、情熱をもって国民経済学やヘーゲル哲学と格闘する、後の思想的発展の土台となる等身大の彼の姿を見ることができる。2023/06/11

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