内容説明
武家社会を生みだし、鎌倉幕府を支えた東国武士団。その死闘の形成史と、軍制、村落開発、農業経営などの実態を解明して、「中世武士とはなにか」という問いに応えた中世史研究の先駆的著作。
目次
中世成立期の軍制
相武の武士団
武家政権の成立
志太義広の蜂起は果して養和元年の事実か
『古今著聞集』の鎌倉武士たち
武士の置文と系図―小代氏の場合
相武の農村
地頭の開発
『蒙古襲来絵詞』と竹崎季長
霜月騒動おぼえがき
金沢文庫と『吾妻鏡』をめぐって
『吾妻鏡』の欠巻と弘長二年の政治的陰謀(?)
鎌倉に入る道・鎌倉のなかの道
中世武士とはなにか
著者等紹介
石井進[イシイススム]
1931年、東京生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院博士課程修了。東京大学史料編纂所助手を経て、東京大学文学部教授、国立歴史民俗博物館長をつとめた。専攻は、日本中世史。現地調査や地元研究者との交流、考古学・民俗学・地理学などとの学際的研究、歴史遺跡・景観の調査・保存活動に積極的に参画するなど、アカデミズムの中心的存在でありながら、その枠を超えて活躍した。2001年没
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