平凡社ライブラリー
日本音楽の再発見

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  • サイズ 文庫判/ページ数 241p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582764130
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C0373

内容説明

日本の伝統音楽の本質はどこにあるのか?日本人にとって、人間にとって、音楽とは何なのか?世界各地のフィールドワークを通して、独自の「民族音楽学」を確立した音楽学者・小泉文夫。かたや、西洋音楽と創造的な格闘を終生続けた、作曲家・団伊玖磨。誰よりも幅広く、そして深く、日本の音楽を思考し続けた二人が、縦横無尽に語り合った「日本音楽」の未来とは。

目次

第1章 人間にとって音楽とは何か(音楽は人間にどれだけ必要か;音楽の感動をどこに求めるか ほか)
第2章 個性ある民族音楽(日本はいまも西洋音楽を追っているか;アジアの国々は西洋音楽にどう対したか ほか)
第3章 日本音楽の論理(明治以後がいかに不徹底だったか;日本語を音楽的にどう処理するか ほか)
第4章 文化の型と音楽(フォルム感覚は西洋音楽の占有物か;馬の文化がいかにリズムを作ったか ほか)

著者等紹介

小泉文夫[コイズミフミオ]
1927年、東京生まれ。音楽学者。東京大学文学部美学美術史学科卒業。58年、『日本伝統音楽の研究』が、日本民謡の研究方法と音階の理論的研究における斬新なアプローチとして注目される。インド留学からの帰国後、インド楽器の紹介に務め、インド音楽ブームの火付け役となる。その後、世界各地の伝統音楽から、日本のわらべうた、同時代のポップミュージックまで、ジャンルを超えて「音楽」の本質を追求し、その魅力を幅広く伝え続けた。1983年8月死去

団伊玖磨[ダンイクマ]
1924年、東京生まれ。作曲家・指揮者。東京音楽学校(現東京芸術大学)作曲科卒業。在学中は、山田耕筰、下総皖一、諸井三郎らに師事。50年、「交響曲イ調」で、作曲家としてデビュー。52年、初めてのオペラ「夕鶴」を発表、毎日音楽賞などを受賞。その後、オペラ、交響曲から映画音楽、童謡まで旺盛な作曲活動を手がけ、戦後を代表する作曲家として活躍する。また『パイプのけむり』をはじめとする名随筆家としても知られた。作品にオペラ「夕鶴」「ひかりごけ」、童謡「ぞうさん」など。2001年5月死去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hr

2
30年以上前に話されたものとは思えない新鮮さ。今回は図書館で借りたが、手に入れて手元に置きたい。2010/03/31

tnk

1
音楽は複合的な文化と捉えられる。つまり、民族や言語と不可分なものとするこの考え方をもとに、表層的な洋楽受容を批判的に振り返りつつ、日本音楽の特質や未来を考える。 日本音楽における文学との不可分性、アクセント、音節、フォルムといった話題が興味深い。2018/09/21

Kaname Funakoshi

1
民族音楽の研究者と作曲家の対談。明治維新で、西洋音楽を取り入れて日本音楽を作り替えてしまった流れなど。日本で西洋音楽を追究する余り、欧州では忘れられつつある技術が日本で保存されていたり、逆に、日本では忘れられつつある古い日本音楽が日本国内よりよほどハイレベルで欧米で研究されているとか。2016/08/06

napatan

1
「人間としての真実が国境を越えて存在する」という言葉が心に響いた。2010/12/21

z

0
解説:細川周平2011/02/07

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