内容説明
日本の伝統音楽の本質はどこにあるのか?日本人にとって、人間にとって、音楽とは何なのか?世界各地のフィールドワークを通して、独自の「民族音楽学」を確立した音楽学者・小泉文夫。かたや、西洋音楽と創造的な格闘を終生続けた、作曲家・団伊玖磨。誰よりも幅広く、そして深く、日本の音楽を思考し続けた二人が、縦横無尽に語り合った「日本音楽」の未来とは。
目次
第1章 人間にとって音楽とは何か(音楽は人間にどれだけ必要か;音楽の感動をどこに求めるか ほか)
第2章 個性ある民族音楽(日本はいまも西洋音楽を追っているか;アジアの国々は西洋音楽にどう対したか ほか)
第3章 日本音楽の論理(明治以後がいかに不徹底だったか;日本語を音楽的にどう処理するか ほか)
第4章 文化の型と音楽(フォルム感覚は西洋音楽の占有物か;馬の文化がいかにリズムを作ったか ほか)
著者等紹介
小泉文夫[コイズミフミオ]
1927年、東京生まれ。音楽学者。東京大学文学部美学美術史学科卒業。58年、『日本伝統音楽の研究』が、日本民謡の研究方法と音階の理論的研究における斬新なアプローチとして注目される。インド留学からの帰国後、インド楽器の紹介に務め、インド音楽ブームの火付け役となる。その後、世界各地の伝統音楽から、日本のわらべうた、同時代のポップミュージックまで、ジャンルを超えて「音楽」の本質を追求し、その魅力を幅広く伝え続けた。1983年8月死去
団伊玖磨[ダンイクマ]
1924年、東京生まれ。作曲家・指揮者。東京音楽学校(現東京芸術大学)作曲科卒業。在学中は、山田耕筰、下総皖一、諸井三郎らに師事。50年、「交響曲イ調」で、作曲家としてデビュー。52年、初めてのオペラ「夕鶴」を発表、毎日音楽賞などを受賞。その後、オペラ、交響曲から映画音楽、童謡まで旺盛な作曲活動を手がけ、戦後を代表する作曲家として活躍する。また『パイプのけむり』をはじめとする名随筆家としても知られた。作品にオペラ「夕鶴」「ひかりごけ」、童謡「ぞうさん」など。2001年5月死去
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