内容説明
粋で、人情に厚く、時に不器用で八方破れ。落語の古今亭志ん生に先代桂三木助、ものまねの江戸家猫八や記憶術の一柳斎柳一ら、あんつるさんが愛してやまない寄席芸人の人生を、リズミカルに描いて興趣尽きない“至芸”の文章。「第一級の短編小説集」と評されて、安藤鶴夫の名を不動にした傑作。
目次
下から読んでも一柳斎柳一
一つ毬・春本助治郎
おでこのシャッポ
お蝋下さるよの春風亭梅枝
蝿取りは立花家扇遊
扇歌とギリシャの女神
江戸育ち江戸家猫八
うれしうましの柳家小半治
年の瀬や三笑亭可楽
けむ重こと松林円盛〔ほか〕