内容説明
偃松の上を駆け抜ける風に吹かれ、木々の間を過ぎる風に耳を峙て、辻まことは、いつも山の風の中にあって、彼らの旅の物語を聴いていた―。原始人・辻まことが描く山と森の物語。
目次
自然の彫刻作品
諸君!足を尊敬し給え
「山からの絵本」の唄
北岳にて
岩棚の夜
テラスで
煙草
岩魚の岩太郎―ボクのタカラモノ
奥鬼怒の谷のはなし
山小屋への雑感〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
100名山
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辻まことはやはりいい。 登場する山道をみんな歩いてみたくなる。 木の根に脛をぶつけて「痛い」と口走ってしまうのが文学の始まりだと書いていました。 なるほど。 「ウ」でも「ア」でもよいものを「痛い」と他人に通じる言葉で言うことが 書かずとも文学の始まりという事にし極納得してしまいました。 最終章のスキー学校での出来事がまた面白い。 スキー学校に辻まことみたいな我流で何十年も通してきた人が基礎をならおうと入るとハチャメチャになるらしい。 我流で凝り固まった人を「干し柿」というそうだ。 下手で固まっている。 2017/12/25
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