内容説明
祭りや花火に心躍らせ、もちつきや味噌づくりも楽しみながら手伝った―。長野県飯田で少年時代をすごした著者が子供の目を通して描き出す大正時代。文字に記された歴史の余白に、生きた人間を鮮やかに甦らせる、回想の名著。
目次
深夜の大火―新旧生活の画期
松取り喧嘩―正月
祭の夜店―春
すがら追い―夏
煙火のきおい―秋
お歳取―暮
自家製の味噌―家事の季節感
独楽の曲取り―子供仲間と遊びの継承
野山の「城」―町の自然環境
幼児の世界―家と親戚
幼稚園の友達―子供の世界へ
秋季入学生―自由教育の時代
駄馬から自動車へ―町の交通
大正期の社会の中で