内容説明
内乱期の主役の一人として、変転やまぬ政治の中を自在に生き抜き、立花、連歌など、この時代の芸能の巨大な推進者であった道誉。「ばさら」の王者の大きさと魅力を歴史の具体のうちにあますところなく描く。
目次
序 近江と京都
1 佐々木系譜
2 建武の中興
3 南北朝の出現
4 勝楽寺開創
5 「ばさら」大名
6 観応の擾乱
7 幕府の重鎮
8 芸能中興の祖
9 巨星墜つ
10 太平記の世界
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mayu
4
この本は私にとってはかなり難しい内容で、あまり理解できずに流し読みになってしまった部分も多かったのですが、ばさらの群れの前知識があったので、なんとか読了。冒頭の家系図で、足利尊氏と新田義貞は清和源氏から分かれた親戚関係にあったこと、征夷大将軍に源の姓(貴種であること)が必須だったことを初めて知り、その時点でヘェ〜!!って感じでした(これって一般的に学校で習ってることでしょうか…全く記憶なし)。高師直が塩冶(ばさらの群れでは塩谷となってましたが)判官の妻に横恋慕したり、楠木正儀を邸内でもてなしたことなど、2019/08/11
こうず
4
さらりと見ただけでもかなり自由奔放な男だったというのが解る佐々木道誉。コウモリのように幕府方と天皇方、あるいは南北両朝を行き来したかと思えば当時の最先端文化の庇護者・中興の祖でもあり、最終的には室町幕府の重鎮として君臨する。しかし彼は近江を根拠地とするだけの大大名でもただ反体制なだけの婆娑羅者でもない。道誉もまた自身の実力と家柄、時局を見極めるに長けた一個の傑物と呼ぶにふさわしい人物だったのだろう。2013/08/28
蛭子戎
3
私本太平記を読んでいて最も魅力的な人物のひとりが佐々木道誉だったので興味を持って本著を手に取ってみた。基本的には佐々木道誉の生涯がほとんどで後半美術や芸能なんかにも言及される。読みやすい本ではあるがその分期待していたほど突っ込んだ内容ではなく新書感覚で読むべきものだろう。2017/02/03
ohmi_jin
0
古い本なので解釈なども古いままなのは仕方がない。 道誉の一生をさらっとおさらいするには適した本。2023/01/14
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