平凡社ライブラリー<br> ボーヴォワールは語る―『第二の性』その後

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ボーヴォワールは語る―『第二の性』その後

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  • サイズ 文庫判/ページ数 187p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582760514
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C0398

内容説明

『第二の性』(1949)で20世紀後半の女性たちをみちびく灯をともし、つねに受け身を返上して能動を選んだボーヴォワールが、フェミニスム、老い、性、「愛と自由にもとづく」サルトルとの関係など、その胸中を語る。

目次

第1章 私はフェミニストである
第2章 私たちの関係について
第3章 『第二の性』三十年ののち
第4章 老いについて、性について―七十歳を迎えて
第5章 この社会に反対する一票を
第6章 女性であるだけでは十分でない

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

swshght

12
初のボーヴォワール。本書の対談は72年から82年にかけて6度にわたって行われた。この10年はフランスが新たな社会像を模索した時代だ。ボーヴォワールは変化する社会情勢を背景に、自らのフェミニスム理論とその実践について語っている。「人は女に生まれない。女になるのだ」(『第二の性』)。これが彼女の思想の軸だ。そこにはブレがない。急進的で自信に満ちた態度が清々しい。しばしば挿入される「愛と自由にもとづく」サルトルとの関係も興味深い。「新たな女性像の決起」と「永遠の女らしさの復権」のいずれを取るか。難しい選択だ。2013/11/09

Mana

2
ボーヴォワールを初めて知ったのが「ボーヴォワールとサルトルに狂わされた娘時代」だったから、どうしてもボーヴォワールに対しては不信感を持って臨んでしまう。でも、これはとても大切なことや良いことを語っていると思った。 人間なら、優れた面と欠点とを持ち合わせるものなのかなと思って納得するのも大人になったということなのかも。2021/03/14

natukoba

2
若いころ駆られるようにして背伸びして読んだボーボワール。「第2の性」から何年?もう古くなったのだろうかと思ったがいやまさに今という感じ。あの頃は全く理解できずにななめ読みだったが今回はその後のインタビュー記事。ストレートに彼女のメッセージが伝わる。強く美しい言葉たち。「結婚と子供に騙されてはいけない」何も変わってはいないということか。2016/11/24

Bevel

1
ボーヴォワールの政治参加を妨げてきたものに、女性問題と階級闘争と類比関係がある。理想の社会(=社会主義)が実現し、その社会の中に女性がみずからを見いだせれば(=良い仕事につければ)、フェミニズムの問題は解決する。けど、これは全部うまくいかない。社会が変わったとしても、そして社会を変えようとしている集団においてさえ、女性の地位は低いままだ。「確信をもって言えることは、厳密な意味での階級闘争は女性を解放しないということです(54)」。こうして彼女は「いますぐ生活を変えよう」とするMLFに協力することになる。2021/03/02

Riri

0
彼女の意見に100%賛同はできないが、ラディカルで自由な考え方は、色あせない。かっこいい。

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