内容説明
生き続けるアスコーナ精神。精神分析、フェミニズム、オカルティズム、ダダ、モダンダンス…そこにはすべてがあった。ロレンス、ヴェーバー、ヘッセ、カフカ、ユング、シュタイナー…そこには誰もが魅せられた。スイスの小村に発するオルタナティヴ運動の全体像を興味深い逸話を交えつつ今日的視点から描いたインテレクチュアル・ヒストリーの傑作。
目次
序論
第1部 アスコーナを通り過ぎた三人の男(オットー・グロース;グスト・グレーザー;ルードルフ・ラーバン)第2部 場所と人間(誰が、いつ、そこに;アスコーナの十の側面)
第3部 アスコーナの思想(芸術;文化;政治)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
暗頭明
2
(オットー・)グロースとその父(ハンス)との悪夢のような関係を理解するのにカフカ以上にふさわしい人間はいなかった。カフカ自身、父親との関係はまた悪夢のようにおそろしいものだったのである。そのうえカフカは、たまたま、プラハ大学で法学の第五学期、第六学期、第七学期に、週十六時間ハンス・グロースの講義を受けていた。その講義は非常に人気があり、カフカは、人間の中には生まれながらに犯罪者であって、たとえ何をしようと罰せられる運命にある者がいるというハンスの根本的な考えをひどく嫌ったに相違ないものの、p.65_12014/12/18
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