エラノス叢書<br> 言葉と創造


内容説明

科学における語と概念;神の名とカバラーの言語理論;形成の場としての心;生命現象としての形態形成

目次

95.6.14

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

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18
ショーレムによるカバラの言語理論を扱った論考が目あて。ベンヤミンの初期言語論を理解するための補助くらいのつもりで読んだのだけれど、これは必読。命名としての創造、啓示としての名前、トーラーを重んじることによる文字の優位、預言者の役割。こうしたユダヤ的前提が、独特の神秘主義的伝統をかたち作っているのがよくわかる。とくに、ユダヤの神秘家たちが神の言語圏を純粋な名の領域として考えていたのがおもしろい。その直観が世俗の言語の反省に向けられるとき、自然言語の本質が―そこに不在のものとして―顕にされるかのようだ。2018/07/21

路雨

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「しかし、言語のこの象徴的性格においては、表現と造形を許す領域をはるかに越えたものが伝達されるということ、表現を欠いたもので象徴という形でのみ示されうるものが、あらゆる表現の中に共鳴し、その表現の土台となっており、〔…〕これこそがあらゆる言語神秘主義に共通な基盤であり、〔…〕つまり、指示されることなく言語の内に生き、たとえ表現を与えられたとしても、結局は何らの意味ももたず、何ら伝達可能な「意味」をもたないもの、そうしたものを発見するのである。」『神の名とカバラーの言語理論』ゲルショム・ショーレム2025/06/04

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