内容説明
女性=両性具有的生物類型の提唱(ポルトマン)、創造者と被造者を巡るカバラー的思考(ショーレム)、「神々のルネサンス」の可能性(コルバン)。異貌のグノーシス的思想家三人がアクチュアルな主題に挑む。
目次
生物学的類型
無からの創造と神の自己限定
一神教のパラドクス
感想・レビュー
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路雨
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「ネズミによる実験から、生殖腺の両性的原基の早期除去を施すことによって、外部性徴(例えば、外部器官である生殖器)は女性化する〔…〕ことが判明した。通常の場合は男性組織に典型的であるY染色体が男性への道を決定するのである。これらの実験はまだほかに多くの問題への道を開いた。われわれの問題としてとくに重要なのは、胚の基本構造は両性の特別な活性物質がなければ、女性的体型に傾くこと、換言すれば、哺乳類の「無性的」基本類型は女性的構造に近いということである。」『生物学的類型』アドルフ・ポルトマン2025/06/04