出版社内容情報
閉ざされた自己をもつ私たちはどのように他者と一つの社会をつくることができるのか? 戦争、宗教、民族、国家、生政治、免疫……さまざまな切り口から社会哲学の難問を考察する。
内容説明
暴力、戦争、平和、宗教、民族、生政治、免疫―。ルソー、ヘーゲル、グラウゼヴィッツ、ブーバー、ベンヤミン、レヴィナス、アレント、メルロ=ポンティ、ナンシー、アガンベン、エスポジト…。哲学者の思想から他者/社会/国家とのつながりを明らかにし、コロナ禍やウクライナ紛争に揺れる世界を新たな視点で問い直す画期的な思想書。
目次
第1章 自己から他者への道
第2章 社会はどのようにして形成されるのか
第3章 暴力、戦争、平和論
第4章 宗教と民族
第5章 生政治と免疫の思想
第6章 共同体を超えて
著者等紹介
中山元[ナカヤマゲン]
哲学者・翻訳家。哲学サイト「ポリロゴス」主宰。1949年、東京生まれ。東京大学教養学部中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どら猫さとっち
10
他者とは何か?社会とは何か?国家や戦争などの暴力、宗教に共生をめぐり、社会哲学は生まれた。古今東西の哲学者たちは、社会を他者と向き合うにはどうすればいいか、そこから見えてくるものは何かを考えてきた。これらの思想をわかりやすく解説した、「労働の思想史」に続く哲学案内。人は社会や他者によって、支えられ作られる。それがいいことであれ、悪いことであれ、考えた先に人間の真理が見つかるのである。 2024/11/06
Go Extreme
2
https://claude.ai/public/artifacts/2bdf8265-9741-401f-9585-30fa0350f6f92025/06/10
ウンにゃん
1
科学や事実関係からだけでは説明できない人の心の動きが、哲学の視点からだとすっと理解できることがあり興味深かった。 とくに、「なぜこのような行動をするのか理解できない」他者の行動の説明として、非常にしっくりくる思想もあり、哲学をこれまで学んでこなかった身には入門書としてちょうどよかった。 一方で、本書で紹介される女性がハンナ・アレントだけである点に、哲学という分野の、非常に男性優位で排他的な雰囲気も感じ取った。2025/08/10
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