内容説明
中世から連綿と続く“儀式殺人”への誹謗は、啓蒙主義の潜伏期を経て、近代に復活する。事件にたいするユダヤ系知識人の多様な反応から、Judeであることの困難を描く異色の思想史。
目次
序論(“儀式殺人”の歴史;『タルムード・ユダヤ人』をめぐって)
第1部(ボヘミアの“儀式殺人”;マサリックの異議申立;「暗示」をめぐって)
第2部(フロイトの『日常生活の精神病理学』;クラウスの『炬火』;カフカの『審判』)
第3部(それぞれの歩み;ウィーンのヒルスナー、あるいはヒルスナーのウィーン;ウィーンからの出立)
著者等紹介
平野嘉彦[ヒラノヨシヒコ]
1944年生まれ。東京大学名誉教授。ドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。