内容説明
日本国憲法が決めているのは、政治政策決定システムだけではない。「政府」とは何か、「政府」と「国民」とがどのように関係しているか、「市民社会」、「人権」、「平等」、「政治活動」、「国の安全保障」などが描かれている。そして日本国憲法は、もちろん「理想郷」を構成する憲法ではなく、弱点、批判するべきところもある。ただ、読者のアイデンティティの一側面が「市民」である以上、そのアイデンティティは憲法に密接に結びついている。つまり、「憲法なんて、私は関係ないよ」といえる国民はいない。そのことをわかっていただければ、著者としては満足である。
目次
第1章 憲法が国のかたちや人びとの生活を決める
第2章 国民には、憲法に従う義務があるか
第3章 前文の「われら」とは、誰のことか
第4章 日本国憲法は、誰が誰に押しつけた憲法なのか
第5章 押しつけられた第九条と安保条約の意味
第6章 人権条項は誰のためにあるのか
第7章 思想・表現・言論の自由はなぜ必要か
第8章 平等のさまざまな意味
第9章 政治活動は市民の義務である
第10章 政教分離はなぜ必要なのか
第11章 憲法の原則を変えることは、もはや「改正」ではない
著者等紹介
ラミス,ダグラス[ラミス,ダグラス][Lummis,C.Douglas]
1936年、サンフランシスコ生まれ。カリフォルニア大学バークレー本校卒業。専門は政治学。1960年に海兵隊員として沖縄に駐留。61年に除隊。80年津田塾大学教授。2000年3月、同大学を退職。現在は沖縄を拠点とし、執筆や講演などを中心に活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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