批判的想像力のために―グローバル化時代の日本

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582702354
  • NDC分類 304
  • Cコード C0031

内容説明

道徳的に空虚なネオリベラリズムと道徳に粉飾された虚無的ナショナリズムを超える“批判的協働”への誘い。

目次

1 誰が語るのか―著者へのインタビュー
2 開かれた日本のために(批判的想像力の危機;東アジアにおける歴史をめぐる戦い―「歴史への真摯さ」をめぐる考察;不穏な墓標/「悼み」の政治学と「対抗」記念碑―加藤典洋『敗戦後論』を読む ほか)
3 グローバリゼーションとデモクラシー(平和への準備のために―原理主義と多元主義との衝突;グローバルな記憶・ナショナルな記述;文化・多様性・デモクラシー―「内なる多文化主義」とデモクラシーの新たな可能性)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mittsko

3
詳細な事例研究ではなく、各所に書かれた理論的な時評の集成 とても「当たり前」のことだけが書かれている、しかしそれがとても刺激的なのだ 穏当なリベラルの「外人」の目線が「日本」を記述してくれるからだろう 出版から10年後、本書は文庫になったが まだ読むべき人に読まれていないと思われて仕方ない ポスト冷戦のグローバル資本制の世界に生きながら、国境や地域、「文明」(笑)の差異などに目をくらまされることなく、それらを易々と横断する「多元主義」の立場をとること そうして、あらゆる「原理主義」へと対抗すること!2013/04/25

えんさん(연싼)@読書メーター

0
1990年代以降の歴史をめぐる対立から、歴史とはどのような立場から「想像し直」されるのか。またグローバリゼーションの中で、ナショナルアイデンティティとどう向き合うべきかを問う1冊だった。「国民」という定義が揺らぐ中、まず対話から、固持しようとする国家のアイデンティティの衝突が回避できるのではないのだろうか。2015/03/23

ゲニウスロキ皇子

0
自らの立ち位置を問い直すという点で非常に示唆的な本だった。連累という言葉が心に残った。「わたしは『他者』を具体的には迫害しなかったかもしれないが、正当な対応が為されていない過去の迫害によって受益した社会に生きている。わたしたちが今、それを撤去する努力を怠れば、過去の侵略的暴力的行為によって生起した差別と排除(prejudices)は、現世代の心の中に生き続ける。…すなわち『責任』は、わたしたちが作った。しかし、『連累』は、わたしたちを作った」(pp.57-58)2010/05/27

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