出版社内容情報
大正時代の新興美術運動、プロレタリア美術、占領期の美術動向から1950年代の伝統論争まで、前衛芸術の歴史を豊富な図版とともに概観する日本近代美術史の野心作!
目次
序 近代日本の前衛芸術と社会思想
第1章 大逆事件と美術―小川芋銭の漫画から
第2章 大正アナキズムの芸術運動―望月桂と黒耀会の人々
第3章 三科をめぐる革命のヴィジョン
第4章 プロレタリア美術とエロ・グロ・ナンセンス
第5章 反シュルレアリスムの美学―『原理日本』に見る前衛芸術弾圧の思想的背景
第6章 大東亜のモダニズム建築
第7章 占領期の前衛芸術をめぐる統制と分裂
第8章 一九五〇年代の前衛芸術における伝統論争
第9章 前衛の遺伝子
第10章 超克と回帰―プロレタリア美術運動から日本美術会へ
第11章 前衛のアポトーシス 政治‐芸術の消滅と転生
結
著者等紹介
足立元[アダチゲン]
1977年東京都生まれ。日本近現代の美術史・視覚社会史を研究。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業、同大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。現在、二松學舍大学文学部国文学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kentaro mori
2
⚫︎実際のところ、アナキズムが最初から、生き方を示す方向と労働運動の方針を示す方向の両面を持っていたことは、近代日本の前衛芸術にとって、きわめて重要な意味があった。本書全体の結論を先回りしていえば、前衛芸術とは様々な社会思想とともに「生」の実践と再構築に関わるものであったからだ。2024/03/19
がんちゃん
1
語るべきものは持っていないが、美術とアート、イサムノグチと岡本太郎や丹下健三との関係など随所に興味深い内容が含まれている。作者はまだ若い(77年生まれ)が、「裏切られた美術 表現者たちの転向と挫折1910-1960」が読みたいし、出版社ブリュッケにも興味あり。2024/06/15