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出版社内容情報
タブーに挑み、ねじれた身体や激しい筆致で独自の表現を追求した天才画家シーレの代表作を紹介する一冊。彼が生涯描き続けた自画像を軸に、波乱に満ちた短い人生をひもとく。
内容説明
暴力的なまでの表現で自らの心情をカンヴァスに叩き付けた天才的な夭逝の画家!
目次
序章 画像と自画像
第1章 幼少期のシーレ―1890‐1906美術アカデミー入学まで
第2章 父母とのダブルポートレート―1906‐1911美術アカデミー入学、そして退学
第3章 二重自画像―1910‐1911最も多くの自画像を制作した時期
第4章 ノイレングバッハ事件―1912ウィーンを離れて
第5章 家族の肖像―1913‐1918ウィーン帰還後、戦地へ。晩年のシーレ
著者等紹介
古川真宏[コガワマサヒロ]
1981年青森県生まれ。関西学院大学文学部文化歴史学科准教授。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。専門は世紀末ウィーンをはじめとした西洋美術史・美学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
159
このGWに旅行予定のオーストリアを代表する夭折した画家エゴン・シーレの作品集を読みました。こんなにも自画像を描いた画家を知りません。「自慰」というタイトルの裸の自画像まで描くなんて(驚) https://www.heibonsha.co.jp/book/b617049.html2023/03/02
まっと
19
これまでシーレについては「クリムトの影響を受けつつもひと味違った不思議なタッチの作品群を遺した夭逝の画家」といったやや漠としたイメージだった。その作品群に精通していた訳ではなく、開催中のシーレ展観覧を考えるのに何か、と思っていたところに図書館で偶然見かけ早速。数多くの自画像も二重自画像、三重自画像へと変化する過程に画家はどんな思いだったのかは興味深い。「ほおづきの実のある自画像」もさることながら印象に残ったのは「抱擁<恋人たちⅡ>」。以前観に行ったココシュカの「風の花嫁」と重なる。いまや展覧会が楽しみ。2023/03/10
きつねねこ
6
中野京子氏の「怖い絵」シリーズで目にしたエゴン・シーレを図書館の新刊コーナーで見つけたので借りてみた。初期の作品は本当にクリムトに似ているのにどんどん自分の作風を確立していき、(絵に詳しくない私にも)絵画から立ち現れる強烈な自意識を感じさせる。そして、これは絵の見方としては非常に詰まらないことかも知れないが少女の裸体画…。芸術作品として昇華されていて(絵そのものからは)いやらしさは感じないが、モデルとなった少女達は心に傷を負っていないだろうかと気に掛かる。2023/03/04
遠い日
5
エゴン・シーレを知ったのは学生の頃。強烈な印象で、怖さが先立った。どうしてもわたしはクリムトと対で捉えてしまうのだが、シーレの爛れたような昏さから立ち上るもがき苦しむ熱に惹かれるのだと感じる。自画像の徹底的な、露悪的なまでの自己追求から見つめた客観的な「自己」という存在。2023/03/12
chuji
3
久喜市立中央図書館の本。2023年1月初版。書き下ろし。1918年に亡くなった「夭逝の画家」エゴン・シーレ。凄い迫力です。2023/03/19