出版社内容情報
詩人・茨木のり子の膨大な日記や料理スクラップ帖から、茨木家の食卓メ ニューを再現。愛用の台所道具や食器、役立レシピ付き。
茨木 のり子[イバラギ ノリコ]
著・文・その他
内容説明
「倚りかからず」の詩人は料理上手だった―。自筆レシピ/茨木家の台所実測図/日記抄録。
目次
みどり式カレー
ポテトキャセロール
鶏の水炊き
ちぢみ
中華風サラダ
茶碗蒸し
めいたがれいのフライ、赤貝の酢の物、カブぬか漬け
ガスパチョ
ローストビーフ
水正果ちりめんじゃことうがらしまぶし〔ほか〕
著者等紹介
茨木のり子[イバラギノリコ]
1926(大正15)6月12日大阪生まれ。1943(昭和18)帝国女子医学薬学理学専門学校(現・東邦大学)薬学部に入学。1949(昭和24)医師・三浦安信と結婚。埼玉県所沢市に住む。1950(昭和25)「詩学」の投稿欄「詩学研究会」に初めて詩「いさましい歌」を投稿(村野四郎選)。このとき初めて茨木のり子のペンネームを使用。1953(昭和28)5月、同じ詩学研究会に投稿していた川崎洋と共に、同人詩誌「櫂」創刊。1957年10月、解散。1955(昭和30)11月、第一詩集『対話』不知火社から刊行。1991(平成3)2月、『韓国現代詩選』(花神社)で読売文学賞受賞。2006(平成18)2月17日くも膜下出血のため死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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おくちゃん🌹柳緑花紅
92
詩人の茨木のり子さんではなく、一家庭人の茨木のり子さんの日記と献立、料理のレシピと写真。読後、私の心の中に湖があるとしたら、とても静かで凪いでいた。ご主人様の頭文字Y。日記の中に度々出てくる「Y喜ぶ」「Yごきげん」に胸の中が温かくなる。結婚生活26年、詩集「寄りかからず」の「寄りかかるとすれば、それは、椅子の背もたれだけ」のイージーチェア。Yが見付け欲しいと言った椅子の画像に胸がいっぱいになる。「我が家のめしにまさるものなし」「やっぱり家のめしはうまい」この言葉に勝る妻へのほめ言葉があるだろうか。2017/07/29
どんぐり
71
詩人・茨木のり子の写真付き食卓メニューと日記帳。同じ平凡社から出ている『茨木のり子の家』の本と一緒に読むと、夫のY氏と過ごした台所の立ち姿が見えてくる。人はみな毎日毎日食べて生きているんだな。写真で見る手書きのレシピがすごい。2018/07/11
こばまり
64
家庭人茨木のり子の姿が垣間見える一冊。当直勤務のある夫のためにさまざまに工夫してご馳走を拵えている。日々のちょっとした出来事と献立の記載は『富士日記』の魅力にも似て。『歳月』『茨木のり子の家』と併せて読むと一層胸に迫る。2022/05/02
よこたん
57
“私の大半の時間は雑用だ。薪をポンポン割って、煮て、きざんで、鍋を洗って、床をふいて、寝まき、くつした、を洗濯して、炬燵に火を入れて、ゆつくりするとねむくなってしまふ。” 詩人の書き溜めた献立メモから料理を再現。手が掛かっているようでいて、意外とシンプルな材料と調理法が多いのに作り手の性格を感じ取る。黄ばんだメモ紙と日記帳に走り書かれた力強い文字に、家庭人としての姿を見つつ、言葉選びに、文章のリズム感に、ああやはりこの方はまず詩人であるのだなぁと思う。使いこまれた台所と道具の写真に主がいた気配だけが残る。2017/11/10
紫羊
49
茨木のり子さんの、日々の献立の覚書をもとに再現された料理の写真が多数。使い込まれた台所と調理器具、居心地の良さそうな食堂の写真からも、優れた詩人であると同時に良き家庭人でもあった茨木さんの地に足ついた暮らしぶりが伝わってきます。2017/03/09
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