内容説明
さまざまなジャンルを軽快に行き来した堀内誠一の軌跡を、「デザイン」「絵本」「旅」という三つの分野にわけて紹介。
目次
1 父のいた少年時代(図案家なりし父の時代(堀内誠一)
多田北烏とサン・スタジオ(前村文博) ほか)
2 デザインの仕事(アド・センター;ROKKOR ほか)
3 絵本の仕事(ホリウチと絵本(堀内路子)
ふたつのデビュー作 くろうまブランキー/七わのからす ほか)
4 旅―パリからはじまる旅の時代(パリはなつかしの町(堀内誠一)
パリでの生活(こぐれひでこ) ほか)
5 「堀内さん」いろいろ(堀内誠一が紹介した世界のイラストレーターたち;手帖から ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
emi
31
ごめんなさい、文章が全く頭に入ってこない…それほど、一つ一つの手がけたデザインや絵にじっと見入ってしまった。エディトリアルデザイン、絵本、旅…複数の肩書を持つ堀内誠一さんの仕事と歴史と作品を交流のあった人々が語っている。戦後14歳で伊勢丹百貨店宣伝課に入社、広告デザインに従事しながら独立し、敏腕アートデザイナーとなった後、54歳で亡くなるまでの間に手がけた作品の数々。豊かな文化の担い手が編み出す色とりどりの世界に釘付けになった。特に手描きの街の地図や風景画が素晴らしい。思いがけない夢のひとときだった。2015/05/05
kayak-gohan
14
1/4~24大丸京都店で開催された企画展示〈堀内誠一 絵の世界〉へ行ったときに購入。この展示会は生誕90年記念企画。堀内誠一さんといえば、子どもの頃に読んだ絵本「ぐるんぱのようちえん」や「くるまはいくつ」の印象が強くて、絵本画家としか思っていなかった。ところが展示を観てびっくり。本や雑誌の装丁、イラスト、リトグラフなど多方面で作品を残していて、自分が若い頃よく読んでいた雑誌〈BRUTUS〉や〈ダ・カーポ〉のロゴデザインも堀内さんの作品だったことを初めて知る。そんな堀内さんの仕事と旅がまとめられたのが本書。2022/01/30
ykshzk(虎猫図案房)
14
絵本に馴染みのない人にも、氏のデザインによる「BRUTUS」や「POPEYE」「anan」「Olive」「クロワッサン」、、といった雑誌のロゴはおなじみではないだろうか。時代を経てもデザインリニューアルの必要の無いロゴ、見なくてもぱっと頭の中に思い出せるロゴ。それはつまり、秀逸なデザインなのだと思う。多くの制約がある中で計算された完璧な仕事ぶりの、デザイナー堀内氏、一方、ご自身の全てを出せる絵本の世界での作家堀内氏、私はどちらも大好きだ。にしても14歳で伊勢丹広報部に入社って、本人も、採用担当もすごい。 2021/04/01
紀梨香
7
懐かしい絵本のことはもちろん思い出に残っていますが、あの雑誌やこの雑誌のロゴが全て堀内先生の作品だったとは。新たな発見もたくさんあって、眺めてうっとり、楽しい一冊でした。2015/12/01
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
5
大好きな堀内誠一のお仕事。こうして眺めれば小さい頃に好きだったあれもこれも氏の仕事であった。14歳で伊勢丹入社などびっくりする話も(さすが堀内誠一というか伊勢丹がさすがなのか?)2015/03/24