出版社内容情報
知と文芸を横断する大好評のSTANDARD BOOKSシリーズ、待望の第3期刊行開始!
代表作「木綿以前の事」他、日本民俗学の父が全国を渉猟して見出した、いにしえと今のこの国の足跡。
内容説明
伝説を愛する心は自然を愛する心に等しい―。民俗学の父が見出した、いにしえと今の日本のあしおと。
目次
伝説とその蒐集
夢と文芸
熊谷弥惣左衛門の話
天狗の話
木地屋物語
秋の山のスケッチ
猫の島
海女部史のエチュウド
海に沿いて行く
美しき村
木綿以前の事
酒の飲みようの変遷
ブランコの話
峠に関する二三の考察
熙譚日録
ささやかなる昔
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
16
鬼滅読んでたら、柳田国男の「山の人生」が読み返したくなって、全集から代表作を収録したコンパクトなこの本を手に取ったんだけど、入ってなかったんだよねあれ。「木綿以前のこと」で「木綿の威力に抵抗しがたかったことは、ある意味においては薩摩芋の恩沢によく似ている」がなるほどなーと。でも一番怖かったのが解説で柳田国男が亡くなった後で民俗学を志した方が「柳田国男ってどんな方だったんですか?」と最期の弟子の某先生に聞いたら「そんなこと、怖くて言えないよ」と囁くようにおっしゃったとのこと。2021/03/03
じじちょん
6
柳田國男全集より数話抜粋し編集した本。「猫の島」が面白かった。実際の島と各地の伝説がほどよくミックスされている。「酒の飲みようの変遷」もなるほどと思った。 峠の話は身近な土地が載っており、興味深かった。 田舎の風景を偲ぶ紀行文のようだ。2019/07/25
ジャズクラ本
5
◎ ・四国に狐はいなかった。狸の天下。佐渡も同様。 ・ゲップなどという言葉は下品。元の日本語はオクビ(口偏に愛)。欠伸(アクビ)との関連を指摘。例)そんなことはオクビにも出さない。2019/05/23
nightowl
5
うしなわれゆく田舎の風景について書かれた随筆が心に留まる。旧道レポートのサイトやローカル線の一見何も無い駅で降りてぶらぶらする番組などを思い出し、目的を持たない旅をしている方も徐々に増えつつあることを故人へ教えてあげたくなる気持ちになる。民俗学は難しく感じる方でも、上記のようなものをよく見ているなら薦めたい一冊。2019/05/19
水の都
2
日本語が難しい。民俗学に興味があったから読んでみたが、日本語が難しい。平易な日本語で綴って無いと頭に入ってこない。時代的なこともあるが、難しいと日本語も読めない。すいません。2023/06/07