内容説明
鳥はなぜ巣に間違えずに戻るのか。鳥の渡り飛行の謎に挑んだ多くの研究の全貌を手際よくまとめ、そのメカニズムを解き明かす。
目次
1章 鳥の研究二千年
2章 ナビゲーションとは何か
3章 航法実験の種類
4章 鳥はいかに航法飛行をするか
5章 鳥の描く地形図
6章 昼間の方位コンパス
7章 夜間の方位コンパス
8章 磁気コンパス
9章 方位コンパスの関連
10章 鳥の体内世界地図は事実かフィクションか
11章 短距離帰巣飛行の航法
12章 長距離渡り飛行の航法
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ろべると
11
渡り鳥がどのように目的地にたどり着けるのか、メカニズムを知りたいと思っていた。本書は英国の研究者によるもので、原著は1984年刊行。豊富な実験データが示されており、鳥の持つ高い能力に驚かされる。目視により地図を頭の中に作り、太陽や星の動きを観察して方位を求めるほか、磁気センサーを内蔵して地磁気を検知したりもしているらしい。先天的な能力と学習による獲得を駆使している。GPSやスマホに頼る人間より上では?ただ素人にはやや難解な記述であり、疑問が氷解したとまでは言えない。最新の成果を分かりやすく知りたいものだ。2024/07/13