内容説明
足許のおぼつかないところに生物の繁栄はない。足場を固め周囲と調和をとってしたたかに生きる生物の知恵。
目次
第1章 棲み場所の構造化過程
第2章 生物による棲み場所の提供
第3章 生物による棲み場所の創出
第4章 生物による棲息場所の条件づけ
第5章 棲み込み連鎖仮説の検証
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
orangepelican
0
サンゴ礁を中心として、生き物による棲み場所の創出・提供・条件付けと言った過程を通した生態系の成り立ち、生物多様性の仕組みが語られています。「足場」というキーワードに焦点をあてた生態学という意味で大変勉強になるし、面白いのですが、それ以上に、サンゴ礁で暮らす生き物たちの興味深い生態に感動しました。スズメダイにそんな生態があったなんて。1996年の本なので、現在はもっと研究が進んでいるのかな?と気になるところでもあります。データ出典や参考文献もしっかり記載されているし、生態学のとても良い参考書だと思います。2014/01/10