中世から近世へ<br> 鳥居強右衛門―語り継がれる武士の魂

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中世から近世へ
鳥居強右衛門―語り継がれる武士の魂

  • 金子 拓【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 平凡社(2018/09発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 295p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784582477412
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0021

出版社内容情報

天正3年の長篠合戦で朽ちた無名の兵は、なぜ数多の文献に名を残し旗に姿を描かれたのか。彼の実像と虚像から歴史とは何かを考える。

はじめに――無名にして有名な武士
鳥居強右衛門という人物
『水曜どうでしょう』の「歴史小芝居」
本書で述べること

第一部 鳥居強右衛門とは何者か

第1章 長篠の戦いに至るまで
奥平氏と山家三方衆
山家三方衆と武田氏
徳川家康による長篠城攻め
奥平定能父子の内通
作手退去後の定能父子
長篠城を奪われた武田氏の動き
奥平信昌長篠城に入る

第2章 長篠城攻防戦と鳥居強右衛門
天正3年における武田氏の三河侵入
武田勝頼の三河入り
武田軍長篠城へ
長篠城の攻防戦
奥平軍の奮闘
強右衛門をめぐる根本史料
史料が語る使者・強右衛門
捕えられ殺されるまで
意外にちがうふたつの史料

第3章 鳥居強右衛門伝説の成立
強右衛門をめぐる研究
強右衛門は実在したのか
強右衛門の子孫
強右衛門の身分
『甫庵信長記』『三河物語』に先行する史料
強右衛門をめぐる史料と記事内容
強右衛門伝説の成立と変容
使者の役割

第二部 落合左平次道次背旗は語る

第4章 目撃者・落合左平次道次
落合左平次道次の実像
落合道次と落合道久
『寛永諸家系図伝』の落合道久
道久の主君は誰か?
道久の子孫・江戸落合家
紀州落合家の系図・伝承
初代の事跡を掘り起こす6代道広
知行目録が示す落合家の家柄
初代左平次の諱
江戸落合家と紀州落合家の溝
「背旗」は誰が、いつつくったのか

第5章 旗指物の伝来と鳥居強右衛門像の流布
5点ある強右衛門の旗指物
落合家の旗指物
昭和42年の調査
6代道広作成の「指物覚」
『系図元帳』に見える歴代の旗指物
5点の旗指物の制作者
6代道広による旗指物制作
兵法家平山行蔵と強右衛門像
強右衛門像の流布

第6章 指物としての「背旗」
「背旗」は背中に付けたのか?
旗指物のつくり
旗指物の発生論
目立つ指物
長篠の戦いにおける指物
軍旗としての「背旗」
戦国時代における旗指物の大きさ
「背旗」の制作目的と働き

第7章 よみがえる「落合左平次指物」
「逆さ磔」の衝撃
逆さ磔説への反論
逆さ磔説の否定
逆さ磔伝承の不思議
落合家から紀州徳川家へ
修理前の科学的調査
裏の出現
よみがえる「背旗」

第三部 伝承される鳥居強右衛門像

第8章 近代の鳥居強右衛門
国定教科書『尋常小学読本』の強右衛門
錦絵と歌舞伎の強右衛門
国定教科書採用の背景
重層化する強右衛門伝説
谷村計介と「アラモの碑」
吉川英治から内田叶夢へ
失敗作『鳥居強右衛門』
ロッパの予感

終章 三河武士鳥居強右衛門
変わる/変わらない鳥居強右衛門像
強右衛門を弔う
出生地市田における顕彰
松永寺における供養と顕彰
三河人による強右衛門顕彰前史
鳥居家による先祖顕彰
鳥居強右衛門堂を訪ねて
強右衛門信仰
鳥居強右衛門に歴史の面白さをまなぶ

おわりに




金子 拓[カネコ ヒラク]
著・文・その他

内容説明

自らの命を顧みず、磔に散った一人の侍。その態度が称えられ、姿は旗に描かれ、いつしか武士の鑑と祀られ、後世に伝わった。“名もなき”侍の名が現代にまで残った理由を解き明かす。

目次

第1部 鳥居強右衛門とは何者か(長篠の戦いに至るまで;長篠城攻防戦と鳥居強右衛門;鳥居強右衛門伝説の成立)
第2部 落合左平次道次背旗は語る(目撃者・落合左平次道次;旗指物の伝来と鳥居強右衛門像の流布;指物としての「背旗」;よみがえる「落合左平次指物」)
第3部 伝承される鳥居強右衛門像(近代の鳥居強右衛門;三河武士鳥居強右衛門)

著者等紹介

金子拓[カネコヒラク]
1967年山形県生まれ。97年、東北大学大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)。専門は日本中世史。現在、東京大学史料編纂所准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MUNEKAZ

16
長篠合戦で忠義を示し、今も名を残す鳥居強右衛門。そんな彼の実像に迫った本だが、確かな一次史料があるわけでもなく、残された記録を総合してみてもぼんやりとした姿が浮かぶばかり。ただ強右衛門の最後を目撃し、インパクト抜群の背旗を遺した落合佐平次のことも深掘りした部分は面白い。表紙にもなっているこの異様な旗の存在こそ、現代まで強右衛門伝説が残った理由だと思うので、カラー図版も交えてしっかり紹介してくれているのはポイントが高い。伝えてくれる人がいるから、英雄は歴史に残るのである。2023/01/06

ようはん

9
歴史に興味を持ったのは小学3年生頃に徳川家康の伝記を読んでからだが、その中で鳥居強右衛門のエピソードは印象深かった。少なくとも伝記に書かれていたエピソードは明治時代の教科書をベースにしていた事を初めて知り、鳥居強右衛門という人物自体が古い資料でも業績が曖昧で江戸時代から昭和時代までいかにして日本人に受容していったかがメインとなっている。2019/06/12

5
援軍を呼んだ帰途、武田軍に捕縛され磔刑に処された武士鳥居強右衛門を語る本。自らの命を顧みない死に様に武士の義を感じた敵将が、戦場で身につける背旗に褌一丁で磔柱にくくりつけられた鳥居の絵図を採用するなど、強烈なアイコン性ゆえ現代でも様々な媒体で見かけ知名度も高いが、鳥居の実像は謎が多い。伝承や史料も異説だらけで、磔の話も最初期の史料には見えない。美術研究や軍事研究の面から共同研究を行い、江戸時代以降の史料の山を整理し、通説・異説を再検討していく。「歴史」は常に現代の目線であり、イメージも常に更新される。2018/12/23

Book Lover Mr.Garakuta

5
図書館本:読了。日本史戦国時代の武士の話、興味深く拝読。武神として広く信仰されており。日本の色々なところで祀られている。2018/11/11

うしうし

4
*小学生の一時期、大分県中津市に住んでいたことがあり、中津城内の奥平神社で「タニシ祭り」なるものが行われていることを知った。中津藩主である奥平家と鳥居強右衛門、長篠合戦との関係を再認識した。(p57参照) ・鳥居強右衛門にかかる根本史料は『甫庵信長記』(寛永元年/1624)と『三河物語』(寛永3年/1626) ・第5章(旗指物の伝来と鳥居強右衛門像の流布)は貴重な仕事と思えるが、私にとっては冗長であるため、斜め読みした2021/07/10

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