出版社内容情報
天地の始まりと、八百万とされる個性的な神々の誕生。魅力的で、ときに恐ろしい、古事記とも日本書紀とも異なる日本古代神話の研究。天地の始まりと、八百万と称される個性的な神々。魅力的でときに恐ろしい、古事記とも日本書紀とも異なる日本古代神話を巡り、風土記研究をもとに綴る「日本古代神話概観」。
瀧音 能之[タキオト ヨシユキ]
著・文・その他
内容説明
風土記には、古事記とも日本書紀とも異なる、日本古代の神話が語られている。あめつちの始まりと八百万の神々の活躍を綴る、「もうひとつの日本古代史」。
目次
1 風土記からみた「記・紀」神話(天地開闢神話;国生みと国引き;スサノオ神と八岐大蛇退治神話;二つの黄泉国;多様な顔をもつオオクニヌシ神 ほか)
2 地域の神々の神話(地域の大神;出雲の四大神と二大社;目ひとつの鬼;荒ぶる神―半ばを生かし、半ばを殺しき;カラクニイタテ神社と新羅 ほか)
著者等紹介
瀧音能之[タキオトヨシユキ]
1953年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。博士(文学・早稲田大学)。現在、駒澤大学教授。専攻は日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はるわか
15
天地開闢神話。国土創生神話(国生み。国引き:大山と美保埼、三瓶山と杵築御埼)。スサノオ神(製鉄神)と八岐大蛇退治伝説。神庭荒神谷遺跡。黄泉国観と出雲。多彩な顔をもつオオクニヌシ神。高層神殿としての出雲大社。朝山六神山。国譲り、長江山と稲佐浜。天孫降臨神話。出雲の四大神(熊野、大穴、佐太、野城)と二大社(熊野と杵築)。播磨とイワ大神。常陸の目一つの鬼伝説。荒ぶる神(半がを生かし、半ばを殺しき:荒魂と和魂:山と川)2019/05/13
おの
9
ふと手に取り。思ってたんと違った。ラフな気持ちで手に取ったが、かなり上級者向けと感じる。2024/02/13
Oltmk
5
風土記の記述を元に、日本神話の二大史料である日本書紀・古事記などに記される事が無かった古代日本の神々や、それらを信奉した古代日本の氏族などを追及した書籍。中国神話のような纏まりの存在しない神話のカオスがかって日本神話の世界でもかつてあった事が分かる書籍で、久々に興奮して読む事が出来た書籍であった。 記紀には登場するが古事記においてのみその概念を知る事が出来る荒ぶる神や、神話の世界での鬼の概念の追及などを行っており、日本神話の世界を知りたい人にとって必ず読んで欲しい書籍だと思います。2019/05/27