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出版社内容情報
政府や軍部の動きを中心に戦前の日本を語り下ろしたベストセラー『昭和史』と対をなす、国民の目線から綴った“もう一つの昭和史”
内容説明
国民はいかにして戦争になびいていったのか?政府や軍部の動きを中心に戦前日本を語り下ろした『昭和史1926‐1945』(=A面)と対をなす、国民の目線から綴った“もうひとつの昭和史”
目次
プロローグ 一週間しかなかった年―昭和元年
第1話 「大学は出たけれど」の時代―昭和二~四年
第2話 赤い夕陽の曠野・満洲―昭和五~七年
第3話 束の間の穏やかな日々―昭和八~十年
第4話 大いなる転回のとき―昭和十一年
第5話 軍歌と万歳と旗の波―昭和十二~十三年
第6話 「対米英蘭戦争を決意」したとき―昭和十四~十六年
第7話 「撃ちてし止まむ」の雄叫び―昭和十七~十八年
第8話 鬼畜米英と神がかり―昭和十九~二十年
エピローグ 天皇放送のあとに
著者等紹介
半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年、東京生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などを経て作家。著書は『日本のいちばん長い日』『漱石先生ぞな、もし』(正続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)など多数。『昭和史1926‐1945』『昭和史戦後篇1945‐1989』(平凡社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞した。2015年、菊池寛賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
129
正式なドキュメントや書類などからの歴史をA面とするとこれはB面ということで公には発表などされていないけれど、伝承や言い伝えなどから歴史の事件などを掘り下げて描いたものです。このような方が実態の民衆の生活や状況などがよくわかると思います。1945年までで、いわゆる著者が書いたA面の昭和史の2冊の本に相対するものだと思われます。それをすでに読んでいるので、戦後編も早く出してもらいたい気がします。2016/08/27
kinkin
117
1926年から1945年まで、まだ明るい時期から満州事変、日中戦争。太平洋戦争まで国民の生活や文化を著者の目を透して書かれている。戦争の流れのことは少し学んでいる。しかし戦争を体験した記録や証言は薄らいでいる。母がどうにか小学生の頃を覚えていた。当時国民総動員で米英に勝つといったことが叫ばれていたが、そういう風潮の中でも国を皮肉ったり替え歌でからかったりしたこともあったようだ。昭和、私には穏やかでいい時代だが戦争を体験した人にとっては苦く苦しい時代だったのだなあ・・昭和史のほうも読んでみたい。図書館本。2022/02/01
クラムボン
18
B面とは、政治経済など表(A面)に対し、民草(たみくさ)の日々の暮らしを半藤さんがネーミングしたモノです。著書は昭和5年東京下町生まれ、ご本人が語るところでは、幼少期はかなりの悪ガキ、写真に写るツラ構えも中々のものです。戦前生まれでも終戦時に15歳なので、ネタ元は当時の新聞雑誌や文人などの日記が中心です。中でも印象深いのが当時の流行歌や軍歌の替え歌、標語スローガンのパロディ。特に「月月火水木金金」の替え歌は傑作です。そして半藤少年の体験談も面白い。2021/01/11
Tomoichi
18
昭和史好きなら是非っていうほどでもなく、読んでも読まなくてもどっちでもいい感じの本。その割に分厚い。。。いくつか彼の著作は読んでいるが、半藤さんとはどうも波長が合わない。2020/04/19
たらお
16
「或旧友へ送る手記」で「何か僕の将来に対する唯ぼんやりとした不安」と書き残す芥川の自死から幕を開ける昭和。庶民から見た戦時に興味があり読む。以前、テレビで、当時反戦記事を書いた新聞社があったが、世間の反発がひどく売り上げも急激に落ちたことから、民意に沿った形で書いていかざるをえなかった事実を知る。はたして庶民は戦争の被害者か、といえばそうではなく、庶民、マスコミ、指導者が一体となって戦争を支持していったのであろう。悪いニュースに耳を傾けないなど集団での楽観と同調は危険だということは肝に銘じないといけない。2016/03/16