韓洪九の韓国現代史―韓国とはどういう国か

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582454291
  • NDC分類 221.07
  • Cコード C0022

内容説明

韓国でベストセラーになった注目の現代史。圧倒的な支持を集める新しい歴史家の誕生。

目次

第1部 勝利の深い感激もないままに―韓国のナショナル・アイデンティティ(ただの一度も王様の首を切れなかった―流産した民主革命;王政はなぜ嫌われたのか―立憲君主制論議と共和制の導入 ほか)
第2部 われわれは墓の上に立っている―国家の暴力をめぐって(満州国の影―大韓民国が学んだ教科書;「親日派」について考えること―日帝残滓の清算に見られるいくつかの偏向について ほか)
第3部 敵か味方か、しかなかった―左右・南北対立が構造化された政治文化(「本当の保守」をご存じですか―「糞と味噌」くらい違う守旧と保守;誰が「左右対立」を煽るのか―「万景台芳名録」騒動 ほか)
第4部 反米感情くらい持ってはどうですか―従属する主体からの脱却(マッカーサーは恩人なのか?―外国の将軍の銅像が立つ国;停戦協定の「呪われた遺産」―米国への隷属の強化と韓国の軍事主義化 ほか)
第5部 兵営国家韓国―軍事文化からの解放へ向けて(輝かしい「兵営国家」の誕生―「神聖な国防義務」はどのように生まれ、維持されてきたのか;軍隊がそんなにありがたい所なら、一生いたらどうですか―いまだ遠い軍事文化からの解放 ほか)

著者等紹介

韓洪九[ハンホング]
1959年、ソウル生まれ。ソウル大学大学院国史学科を卒業。1999年、米国ワシントン大学史学科で文学博士号取得(「傷ついた民族主義―1930年代の間島における民生団事件と金日成」)。2000年、聖公会大学教養学部助教授に就任、現在同大学人権平和センター所長。ヴェトナム戦争真実委員会執行委員、朝鮮戦争前後の民間人虐殺の真相糾明と名誉回復のための汎国民委員会運営委員、良心的兵役拒否権実現と代替服務制度改善のための連帯会議共同執行委員長を務めるなど、韓国現代史を見直す積極的な活動を行い、新しい韓国の歴史家として注目を集めている

高崎宗司[タカサキソウジ]
1944年、茨城県生まれ。東京教育大学大学院修士課程中退。思想の科学社などに勤務した後、86年津田塾大学助教授、91年から同教授。専門は、日朝・日韓関係史
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゴールドまであと910日

82
 読みやすい、というより引き込まれるように、読む者に興味と関心を高める書き方、原作者より翻訳者、あとでみると数名6名での共訳、監訳という中心の訳者が文体、表現がすばらしい。韓国の歴史、普通は、北朝鮮に気を遣って韓国・朝鮮というだろう。これは韓国の日本から独立してからの政治について論じている。日帝という言葉自体、韓国人にとって宗主国なんてものじゃない。西洋文明を押しつけてきた隣の乱暴者、それなくては、帝国主義から資本主義の激動する現代を生き抜けてこれなかった。韓国の厳しい国際環境、考えるだけでも厳しい。2024/10/05

kenitirokikuti

8
邦訳された2003年末に読んだはず。911があり、アフガン戦争・イラク戦争があり、そう、自分も反米的な気分であったことを思い出した。その後に中国の大躍進が始まり、その記憶で塗り潰されている▲韓国では盧武鉉大統領が誕生したところ。いまはちょうど文在寅時代なので、過去の因を見る感じ▲著者の意図ではないが、「大韓民国」は独立した単位ではなく、あのあたりにあるのはどこまでいっても「満州国」の残影だということを想起させられた。2018/12/30

がんぞ

4
ハンギョレ系週刊誌に連載され、自社以外の南言論の朝鮮日報などを「親日残滓未清算」と見下している。卑怯なことに、韓国人の目には触れない日本版前書で「安重根義士はテロリストである」「朝鮮戦争前後に民族内部で行われた残酷な民間人虐殺を『良民虐殺』と限るべきではない」「我々の悪弊は大量虐殺だ」「急遽徴兵したうち五万人が餓死」「派兵された韓国軍はヴェトナムの民間人を大量殺害した」と認め、朝鮮戦争やヴェトナム戦争では性奴隷を提供したことさえも認める立場。李承晩、朴正凞を憎むあまり「親日派」と断罪するウルトラC的強弁 2013/11/07

アンゴ

2
韓国人歴史学者が韓国人読者に向けて週刊誌に連載された韓国ベストセラーの翻訳。通史ではなく韓国におこる社会問題に対して市民活動家でもある筆者が真正面から辛辣に「大韓民国誕生と発展の過程を再検討」をした。日本人読者を意識していないため「韓国社会の多くの問題が日帝残滓に起因する」恨を肌感覚で識るには最適。反意表現が多様されるため、韓国社会事情に疎い私には何度か読み返しが必要だった。決して快い内容ではないが、目を逸らさず先ずは言い分を聞く姿勢を持たなければ未来を話し合うこともできないと感じた。2012/01/11

sgnfth

0
親日派、皆兵制について考えさせられる2009/10/15

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