内容説明
権謀術数、根回し、日和見、機会主義…。現代「政治」の素性をシェイクスピア時代の英国に探る。
目次
序 シェイクスピアの時代は「政治」の時代―誰もが「政治」を見、聴き、そして語った
第1章 「政治」は元をたどれば―はじめにアリストテレスありき
第2章 「政治」に対する人々の期待―「政治」は高貴な活動である
第3章 天か地か―「政治」は「宗教」の召し使い
第4章 マキアヴェッリとカメレオン―「政治」に対する悪口と批判
第5章 「政治」が必要なわけ―「政治」は批判されてばかりはいない
第6章 政治学革命の試み―ベイコンの政治論
結び 政治思想における「近代」とは―今こそ「政治」についての議論を
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
8
「敵対する人々から「政治的人間」と呼ばれたスコットランドの政治家メイトランドは、人文主義者ブキャナンによってカメレオンにたとえられ…描かれる。」「『叛逆について』の著者は…政治家を次のように描写する。「…カメレオンのように、実体のある宗教のかわりに好き勝手にでっちあげた見解をもつにすぎない…」」「いくつかの政治家批判から浮かびあがってくる政治家像は、道徳や宗教を顧慮することなしに、ときにはそれらを利用して「カメレオン」のように巧妙に時の流れや様々な人間や党派からなる複雑な状況に対応していく人間であった。」2021/10/07