ロシア帝国論―19世紀ロシアの国家・民族・歴史

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  • サイズ A5判/ページ数 459p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784582447125
  • NDC分類 238.05
  • Cコード C0022

内容説明

近代としての国家を越える歴史学の試み!19世紀ナショナリズムの時代に、“ロシア”は交錯する国家・民族・宗教・歴史を、いかに再編しようとしたのか?ロシア帝国史の新しい地平を目指す。

目次

第1章 編成されるナロード(帝国におけるロシア人;「民族の単位化」、ロシア人・ウクライナ人・ベロルシア人;ロシア帝国における異族人)
第2章 帝国空間の統治位相(国家領域と国家編成;ロシア化について;国家認識の複合性)
第3章 認識されるアジアとスラヴ(東方への眼差し;拡張の力学と歴史空間;研究対象化するアジア;ロシアとスラヴ)
第4章 展示されるロシア・スラヴの民族性(近代ロシアにおける博物館の思想;一八六七年全ロシア民族誌博覧会;一八六七年スラヴ人会議)
第5章 ナロードナスチと学芸世界(ナロードナスチ研究の進展;視覚される国のかたち;ロシア帝国とロシア地理学協会)

著者等紹介

高田和夫[タカダカズオ]
1946年、東京生まれ。専攻は、近代ロシア史・国際関係論。東京大学大学院社会学研究科国際関係論博士課程単位修得。九州大学大学院比較社会文化研究院教授を経て、九州大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Toska

7
「帝政ロシア」ではなく、多民族・多文化の「ロシア帝国」という枠組みそのものが主題(19世紀メイン)。なにか大きな結論を出すわけではなく、当時の状況の解説に終始している印象だが、それでも充分に面白く得るところが大きかった。民族、空間、アジアへの眼差し、科学、芸術などジャンルが多種多様で飽きさせない。ロシアのみならず、「帝国」一般を考える上でも有用な一冊。2023/12/01

メルセ・ひすい

5
15 とりあえ ロシアとは何か、ロシア人とは誰か。19世紀ロシア帝政期の国家と民族と歴史の編成をたどり、「帝国ロシア」がどのように形成されてきたかを論述する壮大な論考。近代としての国家を越える歴史学の試み。2012/06/16

世人

1
ロシア民族意識の形成、またロシア民族の周囲の民族との関係の観点からのロシア帝国論。 ロシア民族(大ロシア人)がロシア帝国において相対的多数に過ぎなかったことや、自己植民地化の過程としての大ロシア人の征服地域への進出とその遅滞など、これまでのロシア帝国=大ロシア人主導の国家というイメージに対しての再考を迫られるさまざまな事実が並んでおり、重厚ながら面白かった。2023/06/06

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