内容説明
ヴァーグナー家とヒトラーの親密な関係、ニュース映画のバックに流れる聞き慣れた曾祖父の音楽…不気味な疑念とともに始まったゴットフリート・ヴァーグナーの過去の探究は、やがて自身の一族からの追放という結果を招くことになった。加害者の子孫としてのアイデンティティーを問い、ホロコースト後の芸術という難題に取り組む、ドイツの「戦争責任」と絡んで一大論争を巻き起こした問題作。
目次
ヴァーンフリート館
方向転換
「権力への意志」
ヴァーグナー家の反ユダヤ主義(1850年‐1945年)
リヒャルト・ヴァーグナー財団
ウィニフレッドの映画
バイロイト祝祭劇場百年祭
自分自身を求めて
クルト・ヴァイルの跡を訪ねて
バイロイトから伸びてくる長い手〔ほか〕