内容説明
ドイツは1918年の裏切られた革命のために、現在なお病んでいる。
目次
第二帝国と社会民主党
1918年9月29日―上からの革命
10月―ルーデンドルフの最期
下からの革命
11月9日―運命の日
エーベルトの正念場
11月10日―革命におけるマルヌの戦い
革命と反革命のはざまで
クリスマスの危機
1月の決戦―「スパルタクスの週」
カール・リープクネヒトとローザ・ルクセンブルクの追跡と殺害
内戦―ヒトラーの源
ミュンヘン評議会共和国
ネメシス―因果応報
三つの伝説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
第一次大戦のドイツ敗戦前夜から、ドイツ革命の勃発、そしてその何とも曖昧とした終結までを追った一冊。他の革命に比べて、何だかスルーされているドイツ革命の顛末を丹念に追っているが、この革命が弾みで始まり、各勢力の思惑の行き違いでどんどん事態が進行していき、予想外の結末を迎えても尚全体像がはっきりしないというもやもやとした読後感を残す。結局、計画された革命ではなく、当事者が皆それほど過激な事も考えていなかったという事が、曖昧な様相を生んだのではなかろうか。著者はその責任を、社民党首脳達にあり、と断じているが。2015/04/17