感想・レビュー
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印度 洋一郎
3
ムッソリーニの政権掌握時より反ファシズム運動に実を投じていた筋金入りの女性闘士が、1943年夏のイタリア休戦から終戦までに綴った日記。ドイツ軍とファシズム政権の支配下に入った北部トリノで、パルチザンに接触し活動に入っていくプロセスが時系列で書かれていて、大変興味深い。パルチザンは様々な人々の寄合所帯で、著者は「政治的意識の低い同志」に嘆いたり、同じく活動に入った息子の心配をしたりするが、自分も雪山を徒歩で越えてフランスへ潜入したりしている。危ない橋も色々渡っているようだが、終戦まで無事だったのは強運なのか2015/02/03