20世紀メモリアル<br> 革命の堕天使たち―回想のスターリン時代

20世紀メモリアル
革命の堕天使たち―回想のスターリン時代

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 356p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784582373226
  • NDC分類 238.07
  • Cコード C0022

内容説明

アイノ・クーシネンの記録は、1918年から1965年まで、つまりレーニンの時代からフルシチョフ失脚までの時期にわたる。この40年の間に、彼女はソヴィエト連邦と国際共産主義運動の中で、大きな振幅をもった生活体験を重ねてきた。運命の気まぐれは、彼女を目も眩むような高みから底なしの淵へと、エリート支配者の生活から強制労働収容所の囚人生活へと運んでいった。

目次

第1章 運命の輪
第2章 コミンテルン
第3章 アメリカへの派遣
第4章 微笑の国、日本
第5章 モスクワの刑務所
第6章 ヴォルクタでの8年間の強制労働
第7章 ソヴィエトの「自由」
第8章 ポチマでの5年半
第9章 最終的な釈放、フィンランドへの出国

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

3
ソビエト共産党の中枢に長年いたフィンランドの共産主義者オットー・クーシネンの妻、アイノの自叙伝。平凡な妻に飽き足らない女性が、持ち前の冒険心もあって飛び込んだ共産主義革命家の世界で、コミンテルンの職員となり、日本でのスパイ活動にも従事するが、間も無くスターリンの大粛清に巻き込まれ、長い年月を強制収容所で過ごす。秘密警察での尋問、収容所内の看護士暮らし、戦後の元政治犯という烙印、描写が淡々としているが実態は更に過酷だったに違いない。レーニンやスターリン、ゾルゲ等様々な歴史上の人物達との邂逅をも紹介されている2017/10/22

yurari

1
夜と霧のような衝撃をおぼえた。著者は政治家オットー・クーシネンの妻。コミンテルンで働き、アメリカ、日本で暮らした後、モスクワで政治犯として逮捕され、15年間もの間強制労働を強いられた。絶望的な状況下でも希望を見失わない強さを持った聡明な女性だ。自分の精神力を守るためのプログラムとして、→日にちと時間を数え続ける/一日を幾つかの時間帯に分けてそれぞれ特定のテーマについて思考を集中させる/映画や小説等の暗唱/想像上で友人達とお喋りする/などを習慣化。更に、記憶力強化の為に知人達に起こった出来事を思い起こす。2022/03/16

なお

1
米原万里『打ちのめされるようなすごい本』で紹介されていたので興味を持ち読む。感想は本当に打ちのめされた。政治の中枢にいたオットーの妻として彼女が出会った人物にはソビエトのビッグネームが頻出し興味深い反面、冗談だろうと疑ってしまいたくなるような衝撃的な話もあった。収容場から解放された後の生活。当時は政治犯と関わりを持ったことで逮捕される危険性もあったので、助けてくれる人に迷惑をかけないように住む場所を転々としなければならない経済的な辛さがあったことは予想が付かないことであったので衝撃的であった。2016/12/08

Koichi Mori

0
スターリン時代のソビエト首脳の一人、オットー・クーシネンの妻、アイノ・クーシネンの自叙伝。ロシア革命後から第二次世界大戦終了後まで、特にスターリン時代の大粛清のすさまじさには驚かされる。2012/02/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/173621
  • ご注意事項

最近チェックした商品