出版社内容情報
湯立、縁起の伝播、神楽の生成を軸に、花祭や彦山との対比、修験道の役割にも目を配りつつ熊野信仰を分析、聖地熊野の根源を探る。
鈴木 正崇[スズキ マサタカ]
著・文・その他
内容説明
平安中期以降、「蟻の熊野詣」と称されるほどの流行をみた熊野参詣。信仰は日本各地に広がり、個性的な展開を遂げた。その聖地熊野の根源的な力とは何か。湯の信仰が湯立神楽へと展開する過程のうちに、熊野の縁起の伝播の中で生成される神楽のうちに、山岳信仰や修験道の役割を重視しつつ考察する。
目次
1 湯立から湯立神楽へ(熊野信仰の中核;各地の湯立と熊野;熊野の湯立と神楽;大神楽の「浄土入り」;湯立から湯立神楽へ ほか)
2 縁起から神楽へ(熊野の祭神と縁起;熊野と彦山の縁起の比較;切目王子の位置づけ;切目王子に関する伝承;護法童子への展開 ほか)
著者等紹介
鈴木正崇[スズキマサタカ]
1949年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。慶應義塾大学名誉教授。日本山岳修験学会会長。専攻は、文化人類学・宗教学・民俗学。義塾賞(慶應義塾大学、1997年)、第11回木村重信民族藝術学会賞(民族藝術学会、2014年)、第18回秩父宮記念山岳賞(日本山岳会、2016年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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