内容説明
学友、知友、養育係、アナキスト、職場の同僚、編集者、画家、医学生、ヘブライ語の教師、最後の伴侶、カフカの姪…。チェコ人の貧しい娘からユダヤの大学者まで、多彩な顔触れがさまざまに追想し、描き出す、カフカという生き方。
目次
フランツ・カフカ死す
学校時代、大学時代
フランツ・カフカとの学校生活十二年
ある同級生の思い出
旧市ギムナジウムでの八年間
若きカフカ
カフカ家の養育係として
ある友情への回顧
友人としてのカフカ
エレベーターでのフランツ・カフカとの対話〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tonex
7
37人の同時代人の記憶に残るカフカの姿を集めた証言集。生きたカフカの姿が立体的に浮かび上がる。▼各人の抱いているカフカ像が微妙に違うのが面白い。また、誤解や記憶違いがかなりあり、そうした間違いにいちいち注釈が入っているのも面白い。証言者の中には親友や恋人もいればそれほど親しくなかった人もいる。親しくなかった人ほど自信を持って適当なことを言っている。▼カフカに限らないが、誰かに関する誰かの証言というのは、あまりあてにならないということがよく分かる。2015/12/05
いちもく
0
女の子の人形にまつわる例の有名な「伝説」が読めます、ほかにも悪くない文章はある2021/11/25