内容説明
若き小説家(事実上、無職のインテリ青年)が、自宅を出てソウルの街をぶらつく。その半日の徘徊で出会った人と風景を、J・ジョイスの「意識の流れ」の手法を使いながら技巧的な文体で綴る『小説家仇甫氏の一日』。植民地都市における青年の鬱屈と倦怠を描いた朴泰遠の表題作をはじめ、抵抗と屈従、憤怒と悲哀、参加と韜晦といった錯綜する思想と感情が交差する植民地支配下の近代朝鮮の多面的な表象空間を描き出し、朝鮮文学のイメージを塗りかえる新しい短編小説集。
著者等紹介
布袋敏博[ホテイトシヒロ]
早稲田大学国際教養学部。朝鮮近代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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