内容説明
クレオールの金字塔!この10年で最も注目すべき作品と評価されたフランス語/クレオール語小説、ついに偉業の邦訳なる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スミス市松
14
エネルギーに満ち溢れた小説だった。肌の色で差別され、不衛生で、貧乏で、飢えに苦しみ、自分の家を何百回も取り壊され、一歩踏み外せば破滅してしまう、そんなムチャクチャな暮らしでも生きることをやめないテキサコの人々の「よるべ」は一体どこにあるんだろうと考えながら読んでいった。語り言葉と書き言葉が幾重にも織り込まれ、言葉に言葉をつぎ足してマジカルでカラフルに、そしてよりリズミカルになるマリー=ソフィーの語りは彼女の人生とともにいよいよテキサコ地区――中上健次の描く「路地」を髣髴とさせる――の歴史を紡ぎだしていく。2012/07/08
Mark.jr
3
カリブの貧民窟テキサコを舞台もとい主人公にした、クレオール版「百年の孤独」と言える、豊穣な作品。2021/10/03
中玉ケビン砂糖
1
マダム・ラティスはリヴィエール・ピロット生まれのムラートだった。2014/06/24