感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yn1951jp
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きっかけはソボッタ・ベッヒャーの解剖書(1903年ドイツ発行)だったという。私も書店で手に取ってその精緻な美しさに驚いたことがある。「天体と肢体とを重ねようとしているらしい意図はどこからくるのか?」(野中ユリ)ニュートンが「引力」と名づけたことによって「相隔たった実在の接近」が星辰と人間や物体の照応という錬金術の理論、魔法の領域と混同された。(巌谷「引力の神話」)エンペドクレスは物質の四大元素(火、水、土、空気)は、結合する「愛」と分離させる「憎」により集合離散をくり返すとした。彷徨する引力は『人の心』2015/07/23