目次
生ける自然の母
起源神話
種と余剰
神の抱擁
光の息子たち
家父長による逆転
この隕石の上にて
求められていなかったマリア崇拝
自然、女性、女神
ガイアの視点
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
evifrei
11
資料集。豊穣と生殖の神秘的な喜びの象徴とされていた女神(女性)が、文明の発展により豊穣の剰余が生み出されたことにより次第に父権の優位へと変遷することでその座を奪われていき、最後は弾圧の極地である魔女裁判へと至るという過程を通じて西洋社会の女性の象徴的社会的立場を描く。女性の弾圧や征服は人間の持つ自然に対する征服欲を表しているとも示唆する。フェミニスト的見解だが、その女性観の変遷は生命の躍動感と残酷さを露にする地母神からマリア信仰、サバトに参加する魔女像を較べてみると、ある程度の説得力を持つ見解にも思える。2020/02/16




