内容説明
東宝の『次郎長三国志』シリーズから東映の『日本侠客伝』シリーズへと、“任侠映画”ブームをつくったマキノ雅弘(正博)。“日本映画の父”マキノ省三の長男として生れ、『浪人街第一話・美しき獲物』『崇禅寺馬場』『蹴合鶏』、そして『首の座』と、いわゆるベストテン映画の監督として華々しいスタートを飾りながら、その後は職人監督に徹してひたすら映画という渡世の底辺に生きて来たのは、何故か―。怒濤の青春遊侠篇を描く。後篇「地の巻」では、戦中・戦後の混乱期から、新しい映像革命の可能性に挑みつつある現在までの風雲残侠篇を描く。
目次
第1章 映画も私も子供だった頃
第2章 映画渡世のはじまり
第3章 父と子
第4章 映画界初めてのストライキ
第5章 喜怒哀楽の日活マキノ時代
第6章 トーキー映画事始
第7章 録音屋稼業と阿波の恋
第8章 マキノトーキー時代
第9章 母と子