内容説明
アンドロギュノス、グロテスク、道化、世界劇場、機械。綺想と驚異に満ちたフランス・バロック演劇の全容を、斬新な視角から論じる初の試み。
目次
第1章 悲喜劇とアンドロギュノス―コルネイユ『クリタンドル』について(悲喜劇というジャンル;悲喜劇・懐疑主義・デカルト;明暗法と両性具有)
第2章 奇妙な怪物とグロテスク―コルネイユ『イリュージョン・コミック』について(『イリュージョン・コミック』の世界;「キマイラ」と「グロテスク」;クランドールの役者修行;マタモールの変貌―英雄から道化へ;世界劇場的世界観)
第3章 狂気とファンタジー―デマレ・ド・サン・ソルラン『幻視者たち』について(『幻視者たち』の世界;「ほら吹き」と狂気;狂人=賢者)
第4章 世界劇場とヴァニタス―ロトルー『聖ジュネ正伝』について(『聖ジュネ正伝』の世界;仮面と人格;役者と狂気)
第5章 魔術とマシーン―コルネイユ『金羊毛』について(『金羊毛』のプロローグ;王者の魔術性;機械仕掛けの国家)
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- 和書
- 孫たちへの贈り物