出版社内容情報
バラクラバ帽をかぶった転入生のトミーがやってきた。
なぜトミーは帽子をかぶってるの? あの帽子の下には何がかくされている?
ぼくとドゥミサニのたいくつな日々は、「バラクラバ・ボーイ」によって大きく変わったんだ。
内容説明
バラクラバ帽をかぶった転入生のトミーがやってきた。なぜトミーは帽子をかぶってるの?あの帽子の下には何がかくされている?ぼくとドゥミサニのたいくつな日々は、「バラクラバ・ボーイ」によって大きく変わったんだ。小学中級から。
著者等紹介
ロブソン,ジェニー[ロブソン,ジェニー] [Robson,Jenny]
南アフリカ共和国に生まれる。教師として働きながら38歳で執筆活動を開始。アフリカに根ざした30以上の作品を発表し、ユネスコ・寛容に貢献する児童文学賞をはじめ多くの賞を受賞するなど高い評価を受けている。本作品が初邦訳。現在ボツワナ在住
もりうちすみこ[モリウチスミコ]
福岡県に生まれる。訳書『ホリス・ウッズの絵』(さ・え・ら書房)で第52回産経児童出版文化賞、訳書『真実の裏側』(めるくまーる)で第50回同賞・推薦図書に選ばれる
黒須高嶺[クロスタカネ]
埼玉県に生まれる。イラスト・挿絵の作品に『日本国憲法の誕生』(岩崎書店)、『みんなアイスをなめている』(講談社)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
162
人と人が初めて出会うとき、すべてが新鮮で声や表情、仕草や雰囲気を察して、徐々に近づいて馴染んでいく。それも何度か触れ合ううちに日常に変わっていく。ちょっと目を引く同級生が入ってきたとき、みんなはどうするのかな。その理由を知りたいと思う人もいるし、知りたくても触れてはいけないと思う人もいる。興味さえ持たない人もいるのかもしれない。なぜそうしているの。それにはきっと理由があるけど、その事実を知るだけでは何も感じないのだろう。本当の思い、他者の気持ちになり感じ取ることができたなら、温かな関係性が育まれるだろう。2025/05/24
☆よいこ
87
児童書。4年生の教室の一番前の席にドゥーガルとドゥミサニ(ふたり合わせてドゥードゥー)が座っている。なぜなら二人はいつもお喋りが止まらず先生に注意されるから。ある日やってきた転校生は頭をすっぽり包み込む”バラクラバ帽”をかぶっていた。クラスメイト達とドゥードゥーは興味津々、なんとかビリーの帽子のヒミツを探ろうとする▽奇妙な転校生によって引き起こされる楽しいハプニング。思いやりのある子ども達でよかった。ドキドキしながら最後まで楽しく読めました。2024.5刊2024/10/07
たまきら
36
南アフリカ発の、楽しいお話です。あっかるいクラスにバラクラバ(フェイスマスクですね)をかぶったトミーが転校してきて…!みんながその謎を解きたがる中、どんどんクラスが結束していくのがかわいいです。主人公男子たちがやんちゃで最高!バラクラバの語源を学べたり、最後に意外などんでん返しがあったり満喫しました!…一番笑ったのはミスター・ヴィクトリアでしたが☆2025/07/30
seacalf
34
極度の寒がりである自分はバラクラバ帽に興味があり、冬になる度に買っていいか妻に聞いて「見た目が怪しくなるから絶対に駄目」と拒絶されるのを繰り返している。自転車を漕ぐ時に被ったら暖かそうなのに。本作品は転入生がバラクラバ帽を被って登場という結構なインパクトから始まる。クラスの子達は知恵を絞ってなんとか素顔を見ようとするが、一転、心温まる展開へと発展していく。個性溢れるクラスメイトが楽しい。聞き慣れない名前が多いと思ったら南アフリカの作家さん。豊富なイラストも相まって素敵な結末にホッコリした読後感。2025/06/24
りらこ
20
転校生はバラクラバ(と呼ばれる目出し帽)を被ったまま。クラスの子たちは気になって仕方がない。いろいろと案がでるけれど…からの怒涛の展開。爽快感と、寛容と、公平。子どもたちっていいな。この作家さんの邦訳は他にないそうですが、他も読みたい…私は訳せない…と謎の悩みが生まれてしまいました。そういえばコロナの前にマスクをつけたままの子どもたちにも同じような感情があったな、と思い出しました。コロナで一気に流れが変わりましたけれどね。2025/05/08