著者等紹介
おおぎやなぎちか[オオギヤナギチカ]
秋田県生まれ。日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会、「季節風」会員。『しゅるしゅるぱん』(福音館書店)で第45回児童文芸新人賞、『オオカミのお札(一)~(三)』(くもん出版)で第42回児童文芸家協会賞受賞
川野[カワノ]
岡山県出身。2006年webサイト開設。以降作品公開を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マツユキ
12
父親が再婚が決まり、陸は、父の友人で、ずっと面倒を見てくれていたよっちゃんに会いに行くが…。普通には見えなくても、家族の形はそれぞれ、すべてを包み込む愛情に感動しました。よっちゃんに育てられた陸は頼もしいけれど、家族の事は程々に、学生生活を送ってほしいです。2024/07/05
雪丸 風人
12
主人公は幼いころに母を亡くした少年。父のオネエな友人に助けられながら健やかに成長してきた彼が、父の突然の再婚と衝撃の妹誕生で激しく心を揺さぶられます。最初はオネエ言葉に抵抗があったのに、だんだん気にならなくなり、最後には直接心に響いてくるその言葉を待ち望むようにすらなりましたよ。つらいとき身近に信頼できる理解者がいることが、どれだけ救いになるか実感しましたね。大恩人のあの人だったらどうするか?そんな思いを胸に、ここぞというときに自分を奮い立たせる主人公は最高にカッコよかった!(対象年齢は11歳以上かな?)2023/05/29
joyjoy
10
よっちゃんは本当に魔法使いみたいだ。よっちゃんもまた、悲しみを背負うことで、より生きる喜びを知り、まわりの人びとを愛せるようになった人、という印象。陸には、よくよっちゃんの声が聞こえてくる。大事な場面で彼の声に励まされもする。自分にとって、よっちゃんのような存在はいただろうか?自分は誰かにとってよっちゃんのような存在になれるだろうか?きれいな窓にちゃんと気づいて、えらいねって言えるような。2023/06/10
エル
8
よっちゃんええ人やー!!!よっちゃんの教えは陸に受け継がれている。血が繋がらなくても陸のファミリーマップにはよっちゃんの名前がちゃんとある。不思議な家系図だったけど、よっちゃんみたいな大人が傍にいるなんて陸は幸せものだなあ〜。多様性に時代にいい児童書でした。2023/06/23
奏
5
幼い頃に母を亡くした陸。仕事が忙しい父を助け、陸を育ててくれたのは、父の友達で、父のことが好きな男性よっちゃん。陸を信頼して、必要なものを必要な分だけ渡していくよっちゃんがステキ。傷つくことも悲しみもいっぱい知っているからこそ、よっちゃんの言葉や行動には優しさと信念がある。家族の形もいろいろでいいじゃない!繋がって広がって大きな木になっていく。挿絵もとても良かった。2023/08/16