内容説明
真面目で目立たないぼく、市橋大地を応援団に推薦したのは、人気者の斉藤陽介?!うっかり引き受けてしまったけれど、なんでぼく?例えばアラタのほうが上手くやれると思うのに。しりごみしていたぼくの気持ちを変えたのは、川べりを走るモロハシさんの姿だった。
著者等紹介
室賀理江[ムロガリエ]
日本児童文学者協会会員。『およんじおたんじょうびがかり』で、第16回日本児童文学者協会長編新人賞の佳作を受賞。児童書の出版は本書で初となる
ふるり[フルリ]
フリーのイラストレーター。料理とお酒と食器が好き。CHANT WEBにて「結婚したけど別居した」を連載中。その他、URくらしのカレッジ、ゼクシィアプリにてイラスト・漫画を手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
81
児童書。YA。小学5年生、地味で目立たない真面目だけが取り柄な市橋大地が、なぜか運動会の応援団に推薦された。推薦したのはクラスの人気者、サッカー少年でイケメンの斎藤陽介▽橋の上で毎朝つぶやく「だいじょうぶ。いける。やれる。やる」自分自身に向けたつぶやきが誰かを勇気づける。「今日はやれる」ってふんばる心があれば道は開ける。カッコつけてもいい▽真面目っ子の悩み、おちゃらけ男子の悩み、男子と女子の確執とか。中学生設定もありなのかとも思ったけど、生理の話とかやっぱこの年齢設定だなと納得。2023年5月刊。良本2023/10/12
雪丸 風人
15
一歩を踏み出す勇気をくれそうな作品ですね。主人公は弱気な小学5年生。流されるままに応援団入りした彼が、懸命に特訓を重ねるなかで、自分の殻を破り、強い心を手に入れていきます。主人公の変化が周囲を巻き込んでいく展開、好きだな~。確かに、言葉だけでなく、行動そのものにもエールのような効果はありますね。ストーリーが進むにつれ、物語のキーマンやクラスメイトたちの、主人公に対する見方がどう変わっていくか?成長した彼がどんな誓いを立てるのか?ぜひ、作品に触れることで体感してください。(対象年齢は10歳半以上かな?)2023/07/04
ねこ
7
主人公は表紙の三人の男の子。タイプがまったく違うのが楽しい。読み始めたときと、読み終わったときのそれぞれの印象が異なるのが楽しい。じんわりとした男子の友情、よござんした。2023/06/08
柊子
5
女子対男子の構図を作ってしまう不出来な担任に、真正面から意見する主人公も、少し前までは、気弱な真面目君だった。友人と共に成長していく姿に、ついつい我が孫を重ねてしまい、拍手喝采したい気分。モテモテの陽介は、過敏性腸症候群か? ヒーローゆえ、周りには分からない気苦労も多いのだろう。こころ穏やかに、安定した胃腸ライフが送れますように。一般にはお腹に優しいヨーグルトだけど、相性があるので、過敏性の人は避けた方がいいよ(経験者より)2025/06/14
芦屋和音
2
小5の大地はクラスの人気者・陽介に運動会の応援団に推薦される。「立候補が出なかったのは残念ですが」に続く先生の言葉が良い。後半も「どちらが悪いとかでなく、どうすればよかったかを話し合う」とハッとする台詞があり。大地、アラタ、陽介、佳南、各々の視点で紡がれる章に義足ランナー・モロハシさんの姿。気弱な主人公が成長してゆく様は読んでいてとても心地よかった。2024/01/14