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内容説明
近年、かつてない大型の台風や集中豪雨が日本列島をおそっています。みなさんの地域はどうでしょうか。小学校六年生のときに水害の劇を上演した由希音さんたちは、高校生になって全員が千曲川はんらんの被災者となります。水害とはどんなものなのか。悲しみの中に前を向くことはできるのか。水害について、いっしょに考えませんか?
目次
避難の夜
千曲川決壊
劇をつくろう
桜づつみ―水に流すな水害史
おそいかかる水
救助を待つ西澤さん
沈むブロック塀
避難所へ
「助けてください」
桜づつみの歌は残った
DO YOUR BEST
著者等紹介
いぶき彰吾[イブキショウゴ]
長野県の生まれ。日本児童文学者協会・信州児童文学会会員。『朝に吹く風』で塚原健二郎文学賞奨励賞受賞。現在、長野県信濃町黒姫童話館館長を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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西澤 隆
4
そうか。あのとき決壊した堤防にはそんな願いが込められていたのか。2019年台風19号の千曲川堤防決壊。昔の水害の記憶。なんとかしたいという長年にわたる思い。完成した桜並木が並ぶ堤防。そして想定外の水位による破堤。たとえば「行政の見込みが低すぎた」とか「対応不備による人災だ」とか、そんな「誰のせいにするか」は語られず、ただただ多くの人が水害がなくなることを願ってきたこと、想定外の被害を乗り越えるために多くの人がとても頑張ったこと、そしてどの災害でもそうだけれども「忘れない」こと。いろんな思いを受けとりました2021/02/02