内容説明
「結衣ちゃんと親友になりたいとずっと思っていたよ。でも心の中を、ちっとも見せてくれないよね。」「なんであたしだけ?じゃあ、七海ちゃんは心の中を見せてくれたの?」ずっと親友になりたいと思っていた二人だけど、いつもすれちがい。このままでは友だちも無理かも。友だちとは、親友とは…。
著者等紹介
今井福子[イマイフクコ]
東京・浅草に生まれ浅草で育つ。長崎源之助氏、後藤竜二氏に師事。日本児童文学者協会会員
いつか[イツカ]
フリーのイラストレーター。書籍の装画、挿絵、キャラクターデザイン、漫画制作などで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サウスムーン
11
5年生の七海と結衣は、クラスで属するグループも違うし、性格もタイプも対照的だが、小1からの友だち。いつもは強い結衣が突然泣き出したことをきっかけに、お互い心の中を知りたいと思うが、逆に喧嘩になってしまう。2人は乗り越えられるのか。ネガティブに見えるタイトルも、実はポジティブなもの。このタイトルの真意とは?友情とは何か、友情を深めるにはどうすれば良いかを考えるきっかけとなる作品。弱さを出せる人も出せずに強がる人も、内に弱さを抱えているのは同じ。姉やおばあちゃんの言葉を思い巡らす七海の素直さがいい。2021/07/31
頼ちゃん
7
面白かった。おばあちゃんやお姉ちゃんがいい。相談できる相手がいるっていうのはいあね。ほのかたち2人もいい。そして最後は自分で決める。表紙の2人の表情が標題紙で変わっている、仕掛けがステキ。2019/11/14
鳩羽
6
七海は幼なじみの結衣とずっと親しくしてきたが、グループは別だった。けれど子猫を拾ったり、側転の特訓に付き合ってもらったりと、グループのメンバーよりも親しく思えることもある。親友になりたいと思う七海だが、結衣は心のうちをあまり見せてくれなくて…。女子特有のグループをあるものとして設定し、そこを超えた友情の定義に悩む少女たちを真摯に捉える。七海に精神的な支えである祖母や、頼れる姉がいて、結衣を受け入れる柔軟な強さがあることが嬉しく思えた。凸凹の例えが秀逸で、友達の関係を考えるのに良い。2020/01/22
はなびや
5
タイトルにドキッとする。私が読んだのは三刷だったので、子どもたちに読まれているんだろうなというのがわかる。友だちになる、クラスに居場所があるというのは、小学生にとってとても切実な問題というのが伝わってくる。2023/01/19
り
4
やめて、とはそういう意味だったんですね。これからは、新刊も、逃してきてしまった有名作品も、児童書を沢山読もうと思います。言葉が若者言葉がおおくてわたしは苦手でしたが、小中学生にはとってもわかりやすいかと思います。2021/01/08