内容説明
「ない。ひとつも、ない。」春休みが明けた教室で、山本斗馬は困っていた。春休みにこれをした、と発表できることが何もないのだ。クラスのみんなにからかわれた斗馬は、自転車で琵琶湖を一周する、「ビワイチ」に挑戦することを決める。ビワイチに挑戦する5人の小学生と、おじさん2人の1泊2日の物語。
著者等紹介
横山充男[ヨコヤマミツオ]
1953年高知県に生まれる。『少年の海』で児童文芸新人賞、『光っちょるぜよ!ぼくら』(ともに文研出版)で、日本児童文芸家協会賞を受賞
よこやまようへい[ヨコヤマヨウヘイ]
1984年生まれ。大阪芸術大学芸術学部美術学科卒。2008年よりイラストレーターとして活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J D
49
児童書。表紙絵の可愛さと「ビワイチ」という表題に惹かれて手に取った。小学6年生の男の子が、琵琶湖を自転車で一周するお話。私も4,5年前に一周したので小学生が走るとこんな感じなのかなとやや上から目線で読んだ。無事完走できて良かった。児童書もいいものですね!2022/12/17
はじめさん
21
滋賀県の少年少女の大人への通過儀礼・ビワイチーー自転車で琵琶湖一周120km。クラスのマドンナが完走したと聞き、共通項を持ちたいという不純な動機でサイクル店の開催する一泊二日ツアーに秀才タイプの友人と申し込んだ男児。他の小学校に通う、オシャレ女子、肥満男児、バリバリのロード女子と選手でもあるその叔父さん、主催店オーナーという最強チームで琵琶湖に挑む。/ 琵琶湖でペダルを漕ぐのは人力飛行機の鳥人間だけではなかった。「弱虫ペダル」を指すであろうアニメの記述もあり、児童らにも自転車ブームが? 買わされる親は悲鳴2018/07/11
さすらいのアリクイ
14
小学生たちが自転車に乗って琵琶湖一周、ビワイチにチャレンジするという児童文学。主人公の少年がビワイチをやる理由は気になる子の気を引くため…とミーハーな感じで最初は大丈夫かと不安になりましたが、サイクルショップのびわ湖ロングライドに申し込み、他の小学生たちやコーチ、お店の人と一緒に自転車、バイクで琵琶湖を走っている光景を読むとこちらの気持ちが熱くなってくる。滋賀の小学生は自転車で琵琶湖一周に挑む子がいることや、ギアチェンジを行う理由、滋賀の各地の風景など読んでいて知らないことに色々触れていることに気付く。2018/10/14
たかこ
7
自転車乗りならいつか走ってみたい。滋賀県の子どもは、琵琶湖とともに育つんだね。郷土を愛する気持ちって、こういう経験が大事なのかと思う。 ビワイチのルールや、ロングライドで大切なことも教えてくれる良本でした。2019/07/27
FUJI燦々
6
小学生たちの自転車琵琶湖一周の物語。絵がキュートだし、ストーリーやルートも現実。また自分もやってみたくなった。子供用の本だと思うが、大人でも楽しめる。2020/09/11