内容説明
手足が不自由な結花は、お楽しみ会の出し物で小雪と二人羽織をすることに。練習して上手になるつもりだったのに、同じ班の翔太と信吾から、観客を笑わせるためにわざとへんな食べ方をしろと言われてしまう。だけど、みんなに笑われたくない!そんなのいや!結花は翔太たちにないしょで、小雪とひみつの練習にはげむのだが…。小学中級から。
著者等紹介
手嶋ひろ美[テシマヒロミ]
1978年神奈川県に生まれ、大阪府で育つ。梅花女子大学児童文学科卒業。生まれつき脳性まひである経験を活かして書いた『くつが鳴る』(BL出版)で、第16回ニッサン童話と絵本のグランプリ童話部門最優秀賞受賞。日本児童文芸家協会会員。「プレアデス」同人
大庭賢哉[オオバケンヤ]
1970年神奈川県に生まれる。漫画作品に『屋根裏の私の小さな部屋』『郵便配達と夜の国』(ともに青土社)などがある。挿絵の作品多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiaki
30
著者の実体験に基づいて書かれた本書。脳性まひで手足が不自由な主人公結花が、クラスのクリスマス会のかく芸で二人羽織をすることに。笑われたくない、上手くなろうと懸命に練習を重ねるも、上手な二人羽織なんて面白くないと言われてしまう。恥ずかしい思いをしたり、笑われたりするのは障がいの有無に関わらず誰もが嫌だ。でも、胸を張って「自分」の進むべき道を行けば、前を向いていれば、他人の目線は気にならなくなる。自信を失くしてしまいそうな時、エールになるような1冊だ。読書感想文や人権週間に薦めたい。中学年向け。2019/07/07
スターライト
5
「失敗したくない」「笑われたくない」と思うのは、誰にでもある感情だと思うけど、障がいを持った人はそうでない人より何倍もその思いが強いんだろうなあと感じた。クリスマスのお楽しみ会で二人羽織をやることになった結花は、同じ班の翔太とそのことで意見が衝突する。でも手品が得意で一躍注目を浴びた俊介から、意外なエピソードを聞いて人からどう思われるのかではなく、自分がどう思うかが大切なことを学ぶ。いうのはたやすいが、なかなかできることではない。でも結花は今後、もっと前向きに生きれるに違いない。勇気を与えてくれる本。2017/08/07
piyちゃん♡
1
脳性まひの女の子が二人羽織に挑戦するのはすごい‼️と思いました。やれば何でもできる、と言うことを教えられます✨2019/03/02
茶々吉(パーソナリティ千波留)
0
感想はブログにアップしています。 ↓ 『全てを決めるのは自分の心 手嶋ひろ美『笑われたくない!』』 ⇒ http://ameblo.jp/ikebero/entry-12297664431.html2017/08/01
kanakokamodamon
0
クラスのお楽しみ会で、二人羽織をすることになった結花。手足が不自由な結花は、上手になりたくて懸命に練習します。ところが、同じ班の男の子たちから「笑ってもらうのが二人羽織だろ」と言われ……。結花の心情がこまやかに描かれ、まわりとの気持ちのすれ違いにハラハラします。ラストは、結花たちといっしょにバンザイしたいぐらい、幸せな気持ちになりました。周囲の目が気になり迷ったとき、動けなくなったとき、本当に大切なものを教えてくれる作品です。とびっきりの元気と勇気がもらえる一冊でした。
-
- 洋書
- Fools Crow