内容説明
カズ君の受験がせまり、落ち着かない「べんり屋寺岡」。そんななか、美舟の気になる男の子、筒井君が「カメの池をつくってほしい」と依頼に来る。それは、重い病気で入院している弟、凪人君のためだった。凪人君が入院しているので、筒井君は、家でもひとりで過ごすことが多いという。筒井君のためになにかできることはないかと考える美舟に、おばあちゃんは、「してあげられることがあるとしたら、ふつうの、小さなことなんじゃないかな。」と言う。その言葉の裏には、おばあちゃんの幼いころの、さびしい記憶があった…。
著者等紹介
中山聖子[ナカヤマセイコ]
1967年、山口県に生まれる。小川未明文学賞大賞受賞作品「夏への帰り道」を加筆修正した、『三人だけの山村留学』(学研)でデビュー。以降、『チョコミント』(学研。さきがけ文学賞受賞作品「チョコミント」を加筆修正)、『奇跡の犬コスモスにありがとう』(角川学芸出版。角川学芸児童文学賞受賞作品「コスモス」を加筆修正)などを刊行。山口県宇部市に暮らしながら、執筆活動を行っている。日本児童文芸家協会・日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokotoko
49
尾道が舞台の、大好きなシリーズがついに・・・終わってしまいましたぁー!!前巻よりかなり間があいての本作品でしたが、読みながら「いた、いた!この人!!そうだった!そうだったよー!!」って思い出して行くのも、すごく楽しい時間でした。悲しい別れも、春らしい嬉しい別れもありました。でもこれからが楽しみな出会いも、ちゃんと出てきました(カメ男子)。このシリーズの1番の魅力は、人物がいつも自然体であったとこです。イイとこもエエーッ!?っていうとこも、そのまんまです。だから、ずっと友達でいられた。愛おしい人達です。2016/03/06
hirune
43
おばあちゃんとお母さんの生い立ちの寂しさが堅い絆を産んで温かい家庭が出来上がったんですね。美舟ちゃんの周りは良い大人が沢山いて幸せだなぁ。カズくんは新しい道に旅立っていっても、寺岡は第二の実家として心の支えになるのだろう。犬の手も借りるほど忙しい(癒し要員&モデルとしてハナゾウが活躍^o^ )べんり屋寺岡、最終巻も心温まる読み心地でした。2017/01/12
Rosemary*
37
とうとう最終巻。春は節目と別れの季節、桜吹雪も涙を誘います。今回もおばあちゃんの名言がたくさんありました。寺岡家をめぐる一年あっと言う間でしたが、本当に心温まるお話で読めて良かった。是非その後も読んでみたいです。2017/05/01
ぱお
35
シリーズものの最後から読んでしまうという・・・じんわりするできごとの連続で、とても素敵な話でした。夏から読み直します!2016/03/26
はるぽん🐰道草中🐱
32
ついに 最終巻の春も読み終わってしまった。でも、これでひとまずおしまいです、と書かれているから、もしかしたら、またいつか、その後のお話が聞けるかもね。寺岡家の4つの季節のお話は児童書でありながら、人生ってきっと誰でも良くも悪くも色々なんだ、自分だけが特別じゃないんだよって思え、気持ちがラクになれたお話だったな。おまけのお話、今日のハナゾウもよかった。寺岡家はハナゾウも含めてべんり屋なんだね。またいつか会えるといいな☆2016/07/01
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