出版社内容情報
雨の中を女の子が赤いかさをさしておとうさんをむかえにいくまでに、ドラマチックで楽しいできごとに合う。墨一色の中に赤いかさを配した絵で伝える文字なし絵本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
168
文字のない絵本。雨のなか、駅にお父さんを迎えにいく女の子。モノクロのページに女の子の赤い傘が映えます。雨の音まで聞こえてきそう。帰りにドーナッツ買ってもらって良かったね。これから雨の季節だし、傘に纏わるいろんな絵本を読んでみようかな。2020/06/18
へくとぱすかる
116
字のない絵本。黒の線画で描かれた風景の中に、女の子の赤い傘がひとつ。これほどワンポイントの色が効果的なのは見事。雨の日の情景は、文章のことばがないだけに、すごく静かで落ち着いている。そういえば読んだときも雨が降っていた。けれど現実の世界の方が音だらけだった。本の中では赤い傘があるので、まわりの景色もなんだか明るく、ないはずの色彩さえどこかに感じられるようだ。1975年の作品であるらしく、今とそんなに違わないようでいて、よく見ればレトロなバスが走っている。ノスタルジーにあふれてる街には、やさしい絵がにあう。2021/09/14
Kawai Hideki
105
白黒の背景に、赤い小さな傘が映える、字のない絵本。町並み、歩く人のファッション、お店のショーウィンドウに昭和感が強く残っているのだが、ドーナツのお店だけは、時代を超えて今でもありそうな雰囲気。2015/05/31
greenish 🌿
69
【児童書・絵本で寄付しましょう♪】【Casa BRUTUS 読み継ぐべき絵本の名作100】№042 素朴な絵本や童話の挿絵で人気の高い太田大八の代表作 ---《Rain 物語は雨から》雨の日、お母さんからおつかいを頼まれた少女。駅までお父さんをお迎えに行きます。モノクロームの世界に少女の傘の赤が映える。一言の言葉もないけれど、少女のワクワク・ドキドキ・・・冒険の様子が伝わってきます。大人の黒い傘に少女の赤い傘のアイディアは、レオ・レオニ『あおくんときいろちゃん』からインスピレーションを受けたそう。2014/06/21
gtn
56
大人の傘がはみ出すほど小さくて赤い傘は、ここにいるよとアピールしながら、少しずつ少しずつ、自分を待ってくれている人に近づいていく。2020/08/10